――サッカー人生での恩師を聞こうと思っていたんですが、それはやはり美濃部さんですか?

そうですね、町田では本当にすごい方々がいっぱいいました。特に心に残っているのは、町田で言えばポポウィッチ、長野で言えば美濃部さんですね。

――次にサッカー人生でのベストパートナーを教えてもらいますか?

各チームに分けてでもいいですか?

町田の時でしたら、面白かったのはやはり木島選手(木島良輔。2010年に町田ゼルビアでプレー)ですかね。たくさん喧嘩もしましたし、言い合いもしましたが、本当に勉強になりましたね。

コンビでいえば、セルビア人のディミッチ(ドラガン・ディミッチ。2011~2012年に町田ゼルビアでプレー)という選手がいたんですが、彼はとても気が利いていて、楽しかった想い出がありますね。

栃木ではなかなか結果が出せなかったので難しいところではありますが、J1で活躍したクリスティアーノ(現:V・ファーレン長崎)がいましたね。一緒に毎日練習する中で、あれだけすごい選手がいるんだな…と思いながらやっていたので面白かったです。

長野では数えきれないですけど、やはり一緒にずっとプレーしていた佐藤悠希です。刈谷でもチームメイトになりました。長いこと彼とやっていますね、本当に。すごく好きな選手です。

佐藤悠希選手(2017年)。長野パルセイロ、FC刈谷で勝又慶典とともにプレーし、今季限りで現役引退を発表した

――奇しくも同じ年に同じチームで現役を引退されることになりました。縁がありますね。

同じ時期に長野を離れて、同じ時期に同じチームで引退。縁があるといえば、そうですね。

普段も性格が合いますし、サッカーでも「合う」という感覚をお互いが持っていたと思います。プレースタイルもそうですが、人間的にも好きなんでね。

悠希も愛される選手でしたし、年下ですけど尊敬しています。ベストといえば、彼がそうなのかもしれないですね。

――ではインタビューの締めに、次の目標や夢を教えてください。

正直、僕にはサッカーしかないです。自分が得た経験なんて小さいかもしれませんが、これからの選手たちに伝えていきたいです。その相手が子どもたちになっても、そういう選手を少しでも育てられればと思います。

また自分らしく…次のステージといったらちょっと大げさですけど、同じサッカーなんでね。動けるうちは全力で体で表現して、まだまだ頑張っていきたいと思います。

――そういえば、今着ていらっしゃるパーカーのロゴは!勝又さん、『ARROW ME』さんとはどんな関係で?

『ARROW ME』のパーカーを身に着ける勝又慶典
『ARROW ME』代表の清野さんに良くしてもらっているってのがありまして。僕が現役を続けるにあたってサポートして頂いた会社なんです。

かっこいいですよね。サッカー以外にもいろんなことを手がけてらっしゃいます。皆さんもぜひ『ARROW ME』をよろしくお願い致します。

――ありがとうございました!

なんと引退発表の次の日というタイミングでインタビューを受けてくださった勝又慶典さん、本当にありがとうございます。この当日のイベントが『ARROW ME』主催のトライアウトだったため、挨拶に訪れていたそうだ。

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まさにJリーグの拡大期を彩ってくれたタレントの一人であった勝又慶典。そのセカンドキャリアにも幸運が訪れることを願いたい。

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