PSGの会長であるナースル・アル・ハライフィ氏は、beINメディアグループのオーナーでもある。
2020年、同氏は元FIFA事務局長のジェローム・ヴァルケ氏が行った汚職に関与したとして起訴された。
2026年と2030年のワールドカップ放映権の配分を巡る積極的および受動的腐敗の容疑がかけられていたが、2020年10月の第一審は無罪。スイス検察はその判定を不服として控訴したが、『Sky Sports』などによれば、控訴審でもアル・ハライフィ氏は無罪を勝ち取ったとのこと。
控訴審判決も第一審の「ヴァルケがFIFA事務局長時代にアル・ハライフィから不当な利益を得ていた」という判決を支持。だが、FIFAがbeINよりも好条件の契約を確保することはできなかったはずであり、利益供与がFIFAに損害を与えるような行動を起こさせたわけではないとして、2人に対する不正管理の嫌疑を無罪とする原判決も支持したとのこと。
なお、アル・ハライフィ氏の贈収賄についての追訴追はFIFAが告訴を取り下げたために公判前に消滅。同氏とFIFAは非公開の和解が成立したと考えられている(FIFAに100万スイスフラン(1.1億円)以上を支払うことで合意したとの報道)。
控訴審判決を受けて、アル・ハライフィ氏の弁護士は「検察の長年に渡る執拗な主張、架空の告発、絶え間ない中傷は、完全に根拠のないものであることが証明された」などとコメントしている。