エースとキングの二枚看板が牽引
個人にフォーカスを当てると、チームトップタイとなるリーグ戦6得点(18節終了時点)をそれぞれマークしている細谷真大とマテウス・サヴィオの活躍が目覚ましい。
前者(細谷)はDFライン裏への抜け出し、マーカーとの駆け引き、ボールを呼び込む動き、そしてゴールへの嗅覚が秀逸な点取り屋。実に9番らしいエリア内の仕事人だ。
前半戦だけで昨シーズンに記録したリーグ戦3得点を超えており、今季のふた桁得点はもはやノルマと言ってもいいだろう。世代別代表はもちろんのこと、ゆくゆくはA代表でも主軸となってほしい逸材だ。
中盤で異彩を放つ後者(サヴィオ)は、高確率でチャンスに結びつくスルーパス、切れ味鋭いドリブル、高精度のプレースキックとオフェンス能力全般に優れるアタッカーだ。アタッキングサードで違いを生み出すだけでなく、自己犠牲の精神もあり、Jリーグ向きの助っ人でもある。
そんな10番がもっとも輝いた試合が、第16節の清水エスパルス戦だ。
ペナルティエリア前で戸嶋からのパスを受けると、巧みな切り返しでマーカーをかわし、空いたスペースへ持ち出して左足を一閃。この強烈ミドル弾は5月度の月間ベストゴールを受賞するなど高く評価された。
背番号10、ブラジリアン、そして観る者を唸らせるテクニックと言えば、かつて在籍したレジェンド、レアンドロ・ドミンゲスを彷彿とさせる。
偉大な“キング”の系譜に連なるアタッカーは、後半戦の注目ポイントだ。