各スポーツメーカーが英知を結集し、日々進化を続けるサッカースパイク。
軽さやフィット感、安定性やグリップ性など、近年はプレーヤーの好みや特性を意識していくつかのシリーズが展開されていることが多い。
Nikeの「ファントム」は、俊敏性や機敏さを追求したアタッカー向けとして2013年に登場した「ハイパーヴェノム」を始祖に持つシリーズ。
何世代もの進化を経て、現在はボールタッチに重点が置かれたスキルフルなスパイクとなっており、その最新モデルが昨年12月に発表された『ファントムGX』だ。
The new Phantom GX features a sticky, thumbprint-like texture called Nike Gripknit in key areas for passing, dribbling, and shooting so you can stick out on pitch. More grip. More Precision. 🕸️🎯#NikeFC pic.twitter.com/57djXKiCZF
— Nike Football (@nikefootball) February 15, 2023
未来のアスリートとスポーツに貢献するNikeの最新イノベーション「グリップニット」をアッパーに採用。
グリップニットヤーン(糸)を最適な温度で溶解することにより、ソフトでしなやかなグリップ感と独自の耐候性を生み出すTPUをコーティングした新しい糸で編み上げた新世代のフライニットは、これまで以上に精度の高いタッチを実現している。
そんな『ファントムGX』のトップモデル(FG)を先日着用する機会があったので、スパイクを実際に履いた印象を簡単にだがお届けしたい。
アイントラハト・フランクフルトの日本代表MF鎌田大地も現在使用している、バルチックブルー/ホワイト/レーザーブルー/ピンクブラストの『ファントムGX エリート』。
まず履いて感じたのは、新しくなった汎用性の高いスタッドのパターンだ。プレー中の素早い動きにも優れたトラクションと反発性を実現しているとの触れ込みで、実際に履いてみたところ芝への食いつきが非常によかった。
前足部と後足部に配置されたトライスター型(三角の星型)のスタッドなど、『ファントムGX』のアジリティプレートにはこれまでのNikeのラインナップの中で一番多様なスタッドを採用。あらゆる方向へトラクションが効いていた。
それ以上に印象的だったのが、アッパーに採用されたグリップニットの仕上がり。繊細なボールタッチに寄与するだけでなく、ボールを蹴った際の“ボールの掴み具合”が他のモデルにはなかなかない感触だった。
冒頭で「ハイパーヴェノム」の名前を挙げたのも実はそこから。初代ハイパーヴェノムのナイキスキンアッパーの蹴り味が好きだった方はぜひ一考してほしいモデルだ。
初代ハイパーヴェノムのナイキスキンは耐久性にやや問題があったが、10年の時を経て、グリップニットはその点も大幅に強化!雨にも強くなっているぞ。
シューレースをアッパーの下に隠せるゴーストレースシステム搭載の『ファントムGX エリート DF』も登場。『ファントムビジョン』が好きだった方には朗報といえる(実際に鎌田が履いているのもこちらのモデル)。
ケヴィン・デブライネやハリー・ケインに加え、フィル・フォーデン、ガビといったヤングスターたちも履く、Nikeの最新スパイク『ファントムGX』。なお、グリップニットアッパーの独特な文様は、指紋から着想を得たデザインだという。
今回着用した『ファントムGX エリート FG』(ローカットモデル)の価格は29,700円(税込)。1月16日よりNike.comおよび一部専門店で販売されている。