2021年に同性愛者であることをカミングアウトしたオーストラリア人選手、ジョッシュ・カヴァロ。アデレード・ユナイテッドでプレーしている23歳のミッドフィルダーは、世界に向けて自分のセクシャリティを公言した。
ユース時代に自分のセクシャリティに気づいたカヴァロは、家族や友人にもそれを隠したままでサッカー選手となった。
しかし2020年、元ハル・シティユースのトーマス・ビーティがゲイであることをカミングアウトしたことを知り、SNSでダイレクトメッセージを送ったという。
そしてビーティとのコミュニケーションのなかで自分もカミングアウトをすることを決断し、まずはアデレード・ユナイテッドのコーチへと告白。それからチームメイトや家族に明かし、さらにクラブのSNSを通して世界中に動画を配信した。
Josh's Truth pic.twitter.com/NKSEP2kVWV
— Adelaide United (@AdelaideUnited) October 27, 2021
これはサッカー界のみならず他のスポーツの有名選手からも多くの支持を受け、カヴァロはLGBTQ+のアイコンの一人となった。
カミングアウトから1年半が経ち、カヴァロは今回『BBC』のインタビューで「殺害予告が無数に来る」という状況を明かしたとのこと。
ジョッシュ・カヴァロ
「もう2年近く経つが、未だに殺害の脅迫が来るので時々辛いこともある。もちろんそれは受け入れられない。うんざりしている。
ただ、世界の人々のために道を拓くには、これを経験しなければならないものだと分かっている。誰のためにこれをやっているのか分かっている。沈黙の中で苦しんでいる人々のためだ。
自分の電話を開けば、無数の殺害予告を見ることができる。試合中に虐待的な野次を受けたこともある。
しかしながら、全体的に僕は強くいることができている。このようなことが起こるたびに、自分が彼らにどれだけの影響を与えたか、どれだけの目を引きつけたか、あの告白の瞬間を思い出す。
僕はそれをポジティブに変える。誰がどう思うのかは気にしない。自分が正しい行いをしている限り、誰かの人生を助けられている限りはね。
わかるだろう?誰かがあらゆる憎しみを、そして死の脅迫を送ることができる。しかし、僕はそれによって自分の態度を変えたくはないんだ」
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死の脅迫が来ることにはうんざりしているものの、それは自分の告白の影響力を証明するものだ…と考えているのだそう。
すでにカヴァロがカミングアウトした動画の再生数は1000万回を超えており、彼に続いてセクシャリティを告白する選手も続々と生まれている。その先鞭を付けられたことを誇りに思っているようだ。