今年2月、同性愛者であることをSNS上で公表したチェコ代表のヤクブ・ヤンクト。
「みんなと同じように自分には強みと弱点があります。家族がいます。友人もいます。仕事があり、ずっと真剣にプロフェッショナルに、情熱を持って、最善を尽くしてきました。みんなと同じように。私も自由に人生を生きたい。恐れることなく。偏見なく。暴力もなく。愛とともに。私は同性愛者ですが、もう自分を隠したくありません」というメッセージは大きな話題になった。
彼には前妻と3歳になる息子がいるが、前妻も「彼が私に話してくれた時、私にも大きな自由も与えてくれた。いま一番大事なことは、彼が安全で幸せであること」とエールを送っている。
そうしたなか、イタリアのスポーツ大臣であるアンドレア・アボーディの発言が物議を醸している。ヤンクトはセリエAに昇格したカリアリへ移籍する可能性があるが、ラジオ番組でそのことを聞かれるとこう話したそう。
「私の知る限り、ヤンクトはまず人間であり、その次にアスリートである。
私は、個人の選択範囲に関わる特徴は区別しない。
同じように誠実でなければならないのであれば、一般的に仰々しさを好まない。
しかし、個人の選択が、どのようになされ、どのようなものであるかは尊重されなければならない。ここでやめておこう」
『ANSA』では、「これ見よがしは好きではないが、個人の選択は尊重すべき」という発言で大臣は批判を浴びていると伝えている。
野党議員は「大臣はヤンクトのカミングアウトを仰々しいと評した。クズ同然の攻撃だ。同性愛者がスポーツ界などでどれほど多くの制限を乗り越えなければいけないかを示している。ヤンクトの勇敢さに敬意を示す必要がある」などと非難しているとのこと。