28日に行われたイングランド・プレミアリーグのアーセナル対ウェストハムの試合は、0-2という意外な結果に終わった。

今季のアーセナルはここまで18試合で勝ち点40、そしてウェストハムに勝利すれば首位を守れるという状況であったものの、この結果で2位に転落することに。

そして、その試合で物議を醸したのは前半13分に決まったトーマス・ソウチェクのゴール。ゴールラインギリギリからジャロッド・ボーウェンがクロスに持ち込んだところからの得点だった。VARでのチェックが長く行われた結果、ラインを出ていた証拠がないとしてゴールが認められたというもの。

まさに「ボーウェンの1ミリ」というべきプレーに対し、アーセナルのミケル・アルテタ監督は「これをVARが判断できなかったことは残念」と『Amazon prime』に対してコメントした。

「私は見ていないよ。そして審判は『自分たちが持っている映像や画像からは決定的な証拠がない』と言っている。

我々が持っているテクノロジーでは、それが明確に入っているのかどうかを判断できない。それは残念なことだ。

現時点での技術はそれに答えを与えるには十分でない。したがって、試合の中で作り出した状況の中で試合に勝たなければならない。

物事は終わった。すでに消えた。そしていま、我々にできることはなにもない。自分の監督キャリアの中で最もイライラする夜の一つだ。しかし、これもフットボールである」

また、このギリギリのボールをクロスに持ち込んだジャロッド・ボーウェン自身も「難しい」と話し、素直によくわからなかったと答えたという。

「ボールが空中にあったから難しいね。何か言うこともできないよ。地上にあったのであれば、もっと判断はやりやすかったと思うけれども。

とにかく先制ゴールを入れられたのは大事なことだった。そして今夜は我々が勝った。退屈な話かもしれないが、とにかく1試合ずつ戦って、結果を残し続けなければならない」

なお、解説を務めていた元審判のマーク・クラッテンバーグ氏も以下のように話していたという。

「主審の判定はゴールだった。なので、VARは『ボールがラインを割っていたことを示す決定的な証拠を見つけなければならない』のだ。私が見た角度からすれば、ボールはわずかにラインと交差しているように見える。

試合の関係者が下せる決定はそれ以外にない。ゴールラインにいる副審も、ボールがアウト・オブ・プレーになったかどうかをハッキリ見ることはできない。

フィールド上の主審と副審でくだされた決定はゴールだった。すべての証拠を見ても、ボールが外に出たことを100%確信することはできない。

オフサイドを自動判定する技術を応用して使うことはできるかもしれない。ただ、基準点としてボールを使うことは現状不可能だ。ボーウェンの太ももによって隠されているからだ。

ボールにチップを入れることは必要だ。それがあればボールがラインを超えたかどうかを明確に確認できる」

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今年試験的に採用されたオフサイド自動判定システムを応用すれば、ボールがラインを超えたかどうかは機械的にジャッジできる可能性があるが、それにはまずボールにICチップを埋め込む必要があるとのこと。

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