年齢詐称騒動に揺れているカメルーン。今年行われたアフリカネーションズカップでも問題が起きた。
国内クラブのヴィクトリア・ユナイテッドに所属するMFウィルフリード・ナタン・ドゥアラがサプライズ招集されたのだが、年齢詐称疑惑が浮上。その後、カメルーンサッカー連盟は年齢詐称で62選手を国内リーグで出場停止にしており、ドゥアラもそのひとりになった。彼はすでに別の名前で国内リーグでプレーしたことがあるとされており、当時の時点ですでに21歳以上だった。
ただ、『BBC』によれば、“反抗的”なヴィクトリア・ユナイテッドは、年齢詐称とされているドゥアラともう一人の選手を擁護したという。
「2人はカメルーンサッカー連盟が疑うような二重人物ではない。我々はカメルーンサッカー連盟側のミスではないかと信じている。選手たちが二重の身分証明書を持っていないことを証明するために必要な書類を提出したので、サポーターは冷静さを保って欲しい」
とはいえ、カメルーンではこれまでも年齢詐称問題が起きてきた。2017年のU-17アフリカネーションズカップでは14人が年齢検査で不合格となり、2022年には44人が身分詐称を疑われる事態になった。
カメルーンのスポーツ記者は「(ドゥアラを)ネーションズカップのメンバーに入れる前にカメルーンサッカー連盟会長(サミュエル・エトー)が不正に気付かなかったはずはない。この選手に逃げ道はない。カメルーンに大きな影響が出るのは間違いない。昨年のU-17ネーションズカップ前にはMRI検査で多くの選手を失格にした。我々は年齢詐称をしていると噂になっており、これはいいことであるはずがない。我々にとって最大のセールスポイントは欧州。欧州や他の大陸のクラブはカメルーン出身選手の獲得にかなり気を付けるようになるだろう」と危惧している。