J2のザスパ群馬は13日、DF城和隼颯がモンテディオ山形へ完全移籍することが決定したと発表した。

城和は1998年8月25日生まれの25歳。柏レイソルのアカデミーから法政大学を経て、2021年に当時のザスパクサツ群馬でプロ入り。2年目にはセンターバックとして主力に定着し、今季からキャプテンも務めてきた。

ただ、チームは開幕から低迷。5月8日に昨季躍進に導いた大槻毅監督が解任され、武藤覚監督が就任して以降も1勝4分7敗と振るわず。19位鹿児島ユナイテッドFCと勝点10差の最下位に沈んでいる。

その中で、キャプテンが下した移籍という決断。城和はその気持ちをクラブ公式サイトで以下のように語った。

「この度、モンテディオ山形に移籍をすることに決めました。この状況、立場での移籍でたくさんの意見があることは理解しています。それでも全てを受け入れて前に進み続ける覚悟を持ってこの決断に至りました。僕がサッカー選手としての道を歩むことができているのはザスパ群馬というクラブのおかげです。就職活動を終え、大学4年生の夏からリーグ戦に出場し始めた自分に、熱心に声をかけてくださったあの瞬間から僕のプロサッカー選手人生は始まりました。本当に感謝という言葉では表現しきれないものがあります。その恩を結果で、ピッチで、表現することができなかったのは自分の力不足であり、申し訳ないと思っています。それでもどんな時でも応援してくださったサポーターの皆様、厳しい意見も全てが僕の原動力となっていました。この3年半で群馬がとても大切な場所になりました。ありがとうございました。」

一方、クラブも移籍発表直後に「ファン・サポーターの皆さまへ」というメッセージを公開。株式会社ザスパの赤堀洋代表取締役社長は移籍に至る状況をこのように綴っている。

「7月の中断期間を経て「これから」というタイミングでの今回の移籍に私自身も戸惑い、非常に残念に思っております。城和選手にオファーがあったと聞いたのは、清水戦翌日の11日(日)で、クラブとしても突然の出来事でした。キャプテンであり、ディフェンスの要、そして新卒でザスパを選んでくれた生え抜き選手でもある城和選手がシーズン途中にチームを抜けることがあってはならないと、クラブとしてあらゆる手段を講じて最大限慰留に努めました。しかしながら、最終的には城和選手本人の意志を尊重して、苦渋の決断ではありますが送り出すことといたしました。」

赤堀氏が城和へのオファーを知ったのは、0-4で敗れた清水戦の翌日だったとのこと。クラブとして慰留に努めたが、最終的には選手の意志を尊重したという。

なお、今回の移籍には、群馬出身でザスパのサポーターを公言するタレントのJOYさんもSNSで反応。「このタイミングでキャプテンの城和くん移籍」という言葉とともに号泣の顔文字を投稿している。

群馬にとってここまで全26試合にフル出場していた城和の移籍は大きな痛手だが、やるしかないのも事実。

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