J2モンテディオ山形は25日、J1鹿島アントラーズの元日本代表MF土居聖真を完全移籍で獲得したと発表した。山形生まれのチャンスメイカーの背番号は88と発表された。

鹿島一筋、山形出身のチャンスメイカーが故郷に帰還した。山形県山形市出身の土居は小学生までOSAフォルトナ山形FCでプレーし、中学進学と同時に鹿島のアカデミーへ入団。2011年にトップチームへ昇格してから14シーズンに渡って鹿島でプレーし、J1制覇1度、AFCアジアチャンピオンズリーグ制覇1度、天皇杯優勝1度、Jリーグ杯優勝3度など多くのタイトル獲得に貢献してきた。

柔らかいボールタッチ、相手を軽やかにかわすドリブル、攻撃時の豊富なアイディアなどに優れたチャンスメイカーであり、時折泥臭くゴールを狙う姿も見せて鹿島の攻撃を支えてきた。2017年にはJリーグ発足後山形県出身者で初となる日本代表入りを果たした。

山形のリリースに

「モンテディオ山形に関わるすべての皆さん、初めまして。鹿島アントラーズから加入する土居聖真です。小学校卒業まで山形の地で育った僕が、約20年ぶりに山形でサッカーをできること、このようなチャンスを与えてもらえたことに感謝と感動でいっぱいです。J1リーグ昇格、優勝を目指すのはもちろん、J1リーグで代表するチームになれるようピッチ内外で貢献していきたいです。一日でも早く、試合で皆さんに会えることを楽しみにしています。自分のこれまでの経験を還元して、モンテディオはもちろん山形県のサッカー向上、発展にも貢献できればと思います。よろしくお願いします」

とコメントを寄せた。

また鹿島のリリースには

「鹿島アントラーズを離れ、環境を変える決意をしました。自分にとって、アントラーズは人生そのものでした。ジュニアユースから含めて約20年を過ごし、フットボールに必要なすべてのことを学びました。偉大な先輩たちの背中を追いかけ、日々の練習から力を出し切り、どんな状況でもチームの勝利のために行動する。ピッチの中ではどこまでも厳しく、ピッチの外では家族のように温かい、アントラーズのおかげで、今の土居聖真があります。そんな自分も、選手としてピッチでまだやるべきことがあり、第二のサッカー人生にチャレンジする必要があると決断しました。このクラブで培ったものを糧とし、すべては勝利のために戦ってきます。アントラーズで獲得したすべてのタイトルの味も、負けて悔しくてたまらない味も、アントラーズファミリーの皆さんとともに歩んできたサッカー人生が、自分を選手としても人間としても大きくしてくれました。僕は、カシマスタジアムでどんな時も自分の背中を押してくれた土居聖真コールを、一生忘れることはありません。土居聖真のチャントは、僕の一生の宝物です。僕のアントラーズでのサッカー人生は一旦終わりますが、第二のサッカー人生はここから始まります。引き続き、応援していただけると幸いです。まだまだ皆さんに伝えたい想いや感謝はありますが、ここでは長すぎますのでこの辺にしておきます。そして鹿島アントラーズに関わるすべての皆さん、偉大なる大先輩ジーコさんにも感謝の意を込めて、次の旅へと出発します。ありがとうございました。これからも、よろしくお願いします」

とこれまで自身に声援を送り続けたファンに別れを告げた。

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これまで鹿島の中核選手として常勝軍団を支えてきたチャンスメイカーは故郷山形でプレーする。山形サポーターからは地元帰還を望まれていた選手なだけに待望の移籍だ。現在J2で13位と下位に沈む山形を上位へ導くカンフル剤となれるか、期待の新戦力のプレーを見逃すな。

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