かつて鹿島アントラーズなどで活躍した元日本代表DF西大伍は、36歳になった現在は、J3のいわてグルージャ盛岡でプレーしている。

先日、彼はYouTubeチャンネルで「僕の感覚ですけど、ちょっとJリーグってレベルが、特にJ1はそんなに上がってないなっていうか、むしろちょっと落ちてるぐらいに感じていて。いい選手とか、よくなりそうな選手がみんな早めに海外に行っちゃうっていうのが、一番(の理由)だと思うんですけど」という話をしていた。

西はその発言についての真意をあらためてYouTubeで語っていた。

賛否はあったが、議論になったことだけでもサッカー界にとってすごくいいことだと感じているようだ。

また、この意見を批判している人は自分が好きなJリーグを否定された感覚に陥っている人もいるはずとしつつ、西自身もJリーグの発展を望んでおり、「昔はよかった」「今を否定することで自分の価値を上げよう」という意味合いは全くなく、同じJリーグを愛する者としてのひとつの意見としてとらえて欲しいとのこと。そのうえで、こう話してもいた。

「J1のレベルが下がってるというところで、いい選手やいい選手になりそうな選手たちが早めに海外に出ていってしまうっていうのはもちろんそれはすごい要因のひとつでありますね。

長いスパンの話で言うと、鹿島アントラーズのユースの育成に関わっている小笠原満男さんと軽く話した時なんかは同じような選手が増えてるっていう話をしていて。

まさに僕もそれはその通りだなと思いますし、自分の個性を磨くというよりはチームが勝つために必要なタイプのプレイヤーっていうのが重宝されてきて、その評価の中でそこに当てはまっていくために選手も同じような方向性の努力をしてしまったのかなっていうのは、ひとつあるかもしれないなっていうのは僕も思いました。

小笠原満男さんはそういう中で個性を伸ばす、個性を持った選手を育てたいなっていう話をしてたので。鹿島ユースから出てくる選手たちにはすごい期待したいなっていう思いでいます。

あとはですね、全てのレベルが下がったっていう話ではなくて、求められる、評価をされる能力っていうのが、フィジカル的なところに寄ってきたっていうのもひとつ要因にあって。そこの能力っていうのは確かに下がってないというか上がっていると思うんですよね。

そのインテンシティ・強度のところは上がってると思うんですが、その強度を全面に押し出して戦っている去年のヴィッセル神戸だったり、今の町田ゼルビアだったり、そういうチームが上位で優勝に絡んだり、去年は神戸が優勝したりするっていう中で、その強度とかフィジカル的な強さを技術的にかわす・いなす、そういうプレーが少し減ってるというか、そっちで勝てなくなっていることに対してやっぱり思うところはあるかなという感じですね。ただ…」