FIFAワールドカップ26アジア最終予選は5日に第1節が行われ、日本代表がホームで中国代表と対戦し、7-0で勝利。最終予選2大会連続で敗れていた初戦に勝利し、上々のスタートを切った。
日本は12分にコーナーキックから遠藤航がヘディングを決めて先制すると、前半アディショナルタイムに堂安律のクロスから三笘薫がヘディングで合わせて追加点。
エンドが変わった後半も攻撃の手を緩めず、南野拓実の2ゴールに加えて7ヶ月ぶりの代表復帰となった伊東純也、さらに前田大然と久保建英にもゴールが生まれるなど大量得点で勝利。
圧巻のゴールショーを見せ、埼玉スタジアム2002を興奮の渦に巻き込んだ。
日本の良さが存分に出たゲーム内容だった。開始早々から左ウィングバックでスタメン出場の三笘がサイドで何度も勝負を挑み、違いを作り出した。右ウィングバックの堂安も利き足の左足から放たれる精度の良いクロスが目立ち、攻撃を支えた。
その中で際立ったのが2シャドーの一角で先発した久保の存在だ。右のシャドーというポジションに囚われず縦横無尽に動きまわり、相手を撹乱。多くのチャンスを作り出した。誰よりも走り、ボールの受け口となった彼の存在はこの試合では絶大だった。
また、左のシャドーで先発した南野も2ゴールと存在感を発揮。後半にはポケットを取る動きが多く見られ、攻撃を活性化させた。
中国は序盤からボールホルダーに圧力をかけてハイプレスを基調とした守備をしていたが、日本のサイド攻撃と2シャドーの突破力を警戒。ディフェンスラインを低めに設定し、ブロックを敷く体制を取った。
その結果日本は思うように前にボールをつけられずにいたが、サイドプレーヤーが何度もエリア内にクロスを供給したことで次第に相手の体力を削っていったことで大量得点につながった。
また、このゲームでは最終ラインからの縦パスが目立った。ビッグチャンスとなった33分のシーンもきっかけはセンターバックの町田浩樹のスルーパスからだった。
スルーパスを上田綺世が折り返し最後は堂安が詰めたがゴールラインを割ってないとの判定でノーゴール。ただ、日本代表の攻撃のパターンを増やすいい攻撃であった。
町田は42分にも左サイドに空いたスペースにオーバーラップしてチャンスを演出するなど攻撃の面でも存在感を発揮。センターバックが攻撃に上手く絡んでくれば、さらに攻撃のレパートリーが増え、相手に脅威を与えることができるはずだ。