「皆さんと共に18年間も歩んで来させていただいたクラブであり、選手なので“そのもの”と言っても過言ではありません。育てていただいた感謝の気持ちを皆さんに伝える1日にしたい」と中村憲剛は引退試合への思いを語ったが、特別な1日を迎えたクラブにとっても、等々力に集ったサポーターにとっても、その気持ちは同様だ。


「フロンターレをもっともっと好きにさせてくれた憲剛さん。たくさんの思い出をありがとうございました!」(Akikoさん サポ歴14年・写真)

「憲剛の現役期間は、幼稚園から高校までサッカー漬けだった息子と同じ時期でした。 憲剛の影響を受けながら成長できた事は人生の宝物です。 最後のチャントは家族それぞれが感謝の思いを込めて歌いました」(minkoさん・クラブが創立された1997年からサポーター)


「中村憲剛さんはフロンターレの象徴です。 憲剛さんだからこそこれだけの人たちを集めることが出来、偉大さを改めて感じました。 素敵な引退試合を観られて、忘れられない日になりました」(arkさん、サポ歴14年)

など、スタジアムに集ったさまざまな思いと共に引退試合は幕を開けた。


初戦のケンゴフレンズ対なでしこフレンズによる25分間のエキシビジョンマッチを経て、2試合目には中村憲剛と日本代表で縁があった選手たちによるJAPANフレンズマッチが行われた。ブルーとホワイトの両チームでプレーした中村憲剛は、この試合で計4得点の活躍。パンサー尾形の「サンキュー」のゴールパフォーマンスなどで会場を盛り上げた。

そして引退試合の最後には、川崎フロンターレで関わりのあったメンバーによるKAWASAKIフレンズブルーとホワイトによる試合が行われた。2対2で迎えたゲームは、終盤にブルーの中村憲剛がFKの見せ場を迎えると、ここでプレーしている選手全員が壁を作った後に記念撮影タイムに突入。ピッチ外から内田篤人がカメラを持って駆けつけて撮影を終えると、中村がFKを決めて試合は3対2に。背番号と同じ14秒のアディショナルタイムを経て試合は幕を下ろした。