日本代表で背番号10を背負う堂安律。
昨シーズン、ドイツ1部フライブルクでブンデスリーガ10ゴールを達成した27歳のレフティは、移籍金2100万ユーロ(約38.5億円)でフランクフルトに引き抜かれた。
フランクフルトは昨シーズン5位と躍進したが、今シーズンはここまで8位。
先月にはディーノ・トップメラー監督を解任し、スペイン人のアルベルト・リエラを新監督に招聘する人事を敢行した。
そうしたなか、『Frankfurter Rundschau』は、「2100万ユーロで加入した堂安がフランクフルトで苦戦する理由」という話題を伝えていた。
「堂安はフランクフルトで、試合を決定づけるプレーをまだあまり見せられていない。リエラ監督は彼を完璧に起用できるだろうか?
日本人選手のスタートは有望だった。トップメラー前監督の4-2-3-1システムの右サイドで躍動。だが、チームの危機は堂安にも打撃を与えた。
好スタート後、チームは昨秋に急降下。指揮官はシステムを頻繁に変更し、堂安はあちこちに動かされた。5バックのウィングバックとして、相手ゴールまでの距離が遠くなった。また、ゲームメイカーやストライカー、左サイドでも起用された。
攻撃陣はもはや固定された役割を持たず、それが低迷につながった。本来、堂安のようなクオリティを持つ選手はフランクフルトの解決策の一部であるべきだった。実際、彼がいない時も状況は好転しなかった。堂安は、個人技でデュエルの局面を決めることができるプロフェッショナルだ。
当然ながら、この金額の選手に対する期待は高い。しかし彼もまた、チームメイトと機能的なシステムに依存している。それがあれば、その経験、創造性、シュートテクニック、ゲームインテリジェンスで違いを生む選手となり、支柱になれるはずだ。
後任であるリエラ監督は、選手たちに自信を植え付け、能力を引き出す任務を託された。新指揮官の「ワンタッチフットボール」は、ボールがないところで多くの動きを必要とするが、堂安はそこから恩恵を得られるかもしれない。ただし、それにはリスクを負う覚悟が必要だ。
堂安はこの時期にチームが必要とする能力を兼ね備えている。しかし、1対1の状況を積極的に求められる場合にのみ、彼は本領を発揮できる。
ウニオン・ベルリン戦ではマリオ・ゲッツェがしばしば右サイドに上がってきてしまい、味方同士で邪魔し合う場面があった。
対戦相手は2人~3人で堂安をマークするため、スペースはすぐに密集地帯になる。才能豊かな左利きの堂安は、ボールコントロールと視野の広さでこうした状況を完璧に解決できるものの、その結果、攻撃への貢献度が低下してしまう。
堂安にとって難しいシーズンになるかどうかは、今やリエラ監督にもかかっている。まず最初の目標は、堂安レベルの選手を効果的に活用することであるべきだ」
43歳のリエラ新監督は、リヴァプールなどでもプレーした元スペイン代表選手で、堂安と同じ左利きのアタッカーだった。
初陣となったウニオン・ベルリン戦(1-1のドロー)で堂安は4-3-3システムの右ウィングに配置されたが、今後の起用法が注目される。
筆者:井上大輔(編集部)



