2026年夏の移籍市場は、これまで以上に巨額の資金が動いている。すでに移籍金1億ユーロ(およそ185億円)を超える取引が4件成立し、特にプレミアリーグ勢の資金力は圧倒的だ。

『FootballTransfers』は、過去の移籍事例や各種データをもとに算出した指標「ETV(Estimated Transfer Value=推定市場価値)」と実際の移籍金を比較。今夏の取引の中で、最も「割高」と考えられる7人を選出していた。

7位:ゴンサロ・ラモス

移籍:PSG → ACミラン

移籍金:7400万ユーロ(およそ137億円)

推定市場価値:3180万ユーロ(およそ59億円)

差額:4220万ユーロ(およそ78億円)

7位はポルトガル代表FWゴンサロ・ラモス。ACミランがPSGへ支払った移籍金は7400万ユーロだったが、推定市場価値は3180万ユーロで、実際の取引額との差は4220万ユーロに達した。

ラモスは2023年にベンフィカからPSGへ加入。当時も総額6500万ユーロの大型補強だったが、フランスでは絶対的なレギュラーにはなりきれなかった。ルイス・エンリケ監督の下では先発が保証されず、ベンチから試合へ入るケースも多かった。

ただし、今回の7人のなかでは「数字ほど割高ではない可能性がある選手」でもある。その出場時間の少なさがETVを押し下げている大きな要因だったからだ。

リーグ・アンでは出場270分あたり2ゴールを奪っており、ゴール前で結果は残してきた。ミランにとって、これが「お買い得」だったのか、「払いすぎ」になるのか。全ては今季の結果次第だ。

6位:マルコ・パレストラ

移籍:アタランタ → チェルシー

移籍金:5700万ユーロ(およそ105億円)

推定市場価値:1240万ユーロ(およそ23億円)

差額:4460万ユーロ(およそ82億円)

チェルシーがまたしても若手選手に大金を投じた。アタランタから加入したマルコ・パレストラの移籍金は5700万ユーロで、非常に高額な「青田買い」となった。

『FootballTransfers』による推定市場価値は1240万ユーロで、今回のランキングでは最も低い選手となり、実際の移籍金はその4倍以上に達した。

近年のチェルシーは、20歳前後の有望株を高額で獲得し、長期契約を結ぶ戦略を続けている。成功すれば長く主力として使える一方、期待通りに成長しなければ売却時に大きな損失を抱える。

パレストラはまさにそのような補強だ。新たにチームを率いるシャビ・アロンソ監督が、若いイタリア人をどのポジションで、どのように成長させるのか注目される。

5位:サンドロ・トナーリ

移籍:ニューカッスル → トッテナム

移籍金:1億800万ユーロ(およそ200億円)

推定市場価値:5990万ユーロ(およそ110億円)

差額:4910万ユーロ(およそ90億円)

5位に入ったのは、イタリア代表MFサンドロ・トナーリだ。トッテナムがニューカッスルへ支払った移籍金は1億800万ユーロに達していた。

クラブ史上最高額となる巨額取引となったが、『FootballTransfers』の推定市場価値は5990万ユーロ。それに4910万ユーロを上乗せして獲得した計算になる。

昨季残留争いに巻き込まれたトッテナムは、ロベルト・デ・ゼルビ監督の下で抜本的な改革を余儀なくされている。そのために中盤の質を即座に引き上げられる選手を獲得することが急務であった。

また今夏はプレミアリーグの強豪各クラブがセントラルMFを求めたことで市場価格そのものが高騰しており、トップクラスの選手を獲得するには通常以上の金額を支払う必要があった。

トナーリがミラン時代以上のパフォーマンスを取り戻し、チームを欧州の舞台へ戻せるか。「高すぎた」と言われないためには、彼がチームそのものを変える存在になる必要がある。

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