◎そして、優勝チームは驚きの……

ここまで長々と書いてみましたが、いよいよ最後です。

ここまでの条件から、ベスト4や優勝を狙うためには、こんな条件が出てくるのが分かります。

☆A:GLでの順位は1位。
☆B:GLでの勝ち点は6以上。
△C-1:GLでの総得点は4点以上。
☆C-2:GLでの総得点は8点以上。
△D-1:GLでの総失点は3点以内。
☆D-2:GLでの総得点は1点以内。

あとは、残った16チームにこの条件を当てはめていけばいいのです。

重要度が違うので、「☆=2ポイント、△=1ポイント」で計算し、決勝Tでの対戦順に揃えたのが、下の<表1>です。

<表1>決勝T進出16チームのGL各データ・ポイント一覧表
(オレンジ地=2ポイント、薄黄地=1ポイント)

前編で、ブラジル-チリはアップセットの予感がすると書きました。この表にしても、両国の明確な差は1位通過か2位かという点だけです。仮にチリの挑戦を退けても、準々決勝ではさらに強力なコロンビアがやってくるでしょう。セレソンがこの「コパ・アメリカ」を勝ち抜けるかは、かなり厳しいと言わざるをえません。

その下は準々決勝でフランス-ドイツの対決が濃厚。非常に似たデータですが、スイス戦で5-2だったフランスの方が攻撃力でわずかに上回っています。

トーナメント表では右上に来るブロックでは、前編でオランダがメキシコに苦戦するのではと予測。この表でも順位のアドバンテージ以外はほぼ互角です。どちらにしてもベスト8でコスタリカと当たりそうですが、ここも接戦、ただオランダが来た場合では守備力でコスタリカが競り勝つ可能性が高くなっています。

そして一番下は、アルゼンチン-ベルギーの準々決勝。ここでも1失点のベルギー守備陣がメッシを封じる展開が予想されます。

その結果、準決勝はコロンビア-フランス、コスタリカ-ベルギーとなり、最後は攻撃力の差で……

 「優勝:コロンビア、準優勝:ベルギー、3位:コスタリカ、4位:フランス」

という結果になります!

……1月の「午年予想」では「優勝:ドイツ、準優勝:アルゼンチン、3位:ブラジル」でした。4位のイングランドは既にGL敗退になりましたが、ちゃんとデータを積み上げた予想の方がなぜこんなに大穴な展開になるのかは、全く謎です(笑)。

いずれにしてもあと半月、残る16試合を精一杯楽しみましょう!


筆者名:駒場野/中西 正紀

プロフィール: サッカーデータベースサイト「RSSSF」の日本人メンバー。Jリーグ発足時・パソコン通信時代からのサッカーファン。FIFA.comでは日本国内開催のW杯予選で試合速報を担当中。他に歴史・鉄道・政治などで執筆を続け、「ピッチの外側」にも視野を広げる。思う事は「資料室でもサッカーは楽しめる」。
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