もう一つ注意すべきところは、「サイドバックの攻撃参加」

また、サイドバックによる攻撃参加が武器の一つであるのもサウジアラビアの特徴である。

右サイドの最終ラインを務めるのは主にハッサン・マーズ。あのマレク・マーズとは全く血縁関係がないが、圧倒的な脚力を持つことは共通している。

雑さは否めないところだが、勢いあるオーバーラップから繰り出される右足の鋭いキックが最大の魅力。フリーキックからも弾丸のようなシュートが飛んでくる。

左サイドのマンスール・アル・ハルビは、昔からちょくちょくと代表に入ってきては外れるような立場であったが、ここに来て重用されている。

それほど身長はないものの、パワフルなドリブルでの持ち込みを得意としている豪快なサイドバックだ。

それらのバックアップとして起用されるのがヤースル・アル・シャハラーニ。両サイドと中盤をこなす彼も攻撃と運動量を武器としている。

彼らサイドバックの上がりを自由にさせるようであれば、ハリルジャパンも苦戦は免れないだろう。

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