ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる:

・ボールを放すまでに、手で6秒を超えてコントロールする。
・次のような状況で、ボールを手で触れた場合。

・ボールを手から放した後、他の競技者がそのボールに触れる前。
・ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされる。

いわゆる「バックパス」の反則については、「ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされる」とある。

つまり、頭でボールを返したヴェッラッティのプレーはバックパスには該当しないはず。しかし、この場面ではナント側にフリーキックが与えられている。

どうやらヴェラッティのプレーは「反スポーツ的行為」と判断されたようだ。同12条の3項「懲戒処置」には、以下のような記述がある。

反スポーツ的行為に対する警告

競技者が反スポーツ的行為で警告されなければならない状況は様々である。例えば:

・負傷を装って、またファウルをされたふりをして(シミュレーション)、主審を騙そうとする。
・プレー中、また主審の承認を得ずにゴールキーパーと入れ替わる。
・直接フリーキックとなる反則を無謀に行う。
・相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害、または阻止するためにファウルを犯す、あるいは、ボールを手または腕で扱う。
・(その試みが成功しようとしまいと)ボールを手または腕で扱って得点をしようと試みる、あるいは、得点を阻止しようと試みて失敗する。
・フィールドに認められないマークを描く。
・フィールドから離れる承認を得たのち、フィールドから出る途中でボールをプレーする。
・サッカーに対してリスペクトに欠ける行為を行う。
・競技者が競技規則の裏をかき、(フリーキックからも含め)意図的に味方のゴールキーパーに頭や胸、膝などでボールをパスする。ゴールキーパーがボールに手または腕で触れたか否かは関係しない。
・プレー中、または再開のときに言葉で相手競技者を惑わす。

これは意外と知られていないルールかもしれない。

結局ナントにはペナルティエリア内で間接フリーキックが与えられたものの、このチャンスを生かすことはできず。ヴェッラッティは胸を撫で下ろしたに違いない。

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