Rennes
|
1
|
1-0
0-1 |
1
|
Lyon
|
---|
ケンボ=エココ | 5' |
得点者
|
54' | バストス |
---|
リーグ2位に付ける好調のレンヌと、11位に沈む絶不調のリヨンとの対戦は1-1の引き分けで終了した。先日のCLでベンフィカに4点を叩き込まれたリヨンの課題であるディフェンスは、この試合でも終始不安定。1失点で乗り切れたことが奇跡に近いような出来だった。
試合開始からすぐに激しくプレッシャーを掛けてきたレンヌの勢いに、リヨンは対応できず混乱。1分にドゥシェズのキックからモンターニョの反転を許し、マルヴォーに裏に飛び出された。3分にもファンニの縦パスからモンターニョ、ケンボの連携からテティに裏を突かれてしまう。その直後にもケンボの飛び出しを許した。
そして5分、ケンボのプレスに焦ったシェルストレムのパスミスをモンターニョにカットされ、ケンボにシュートを決められてしまう。クリスのタックルは軽くかわされ、最初の大ピンチを連続で防いだロリスもさすがに手が届かなかった。
このところのクリスは衰えは隠せず、スピードや身体能力の高い選手とのコンタクトで遅れをとる場面が目立っている。パートナーのディアカテはスピードはあるが、思い切りが良い分前に出すぎてかわされることがある。しかし中盤が攻撃的なポジションを取り、ボールを奪われた時の準備がおろそかになるため、彼らが前に出なければいけない場面が頻発する。リヨンは弱点を真正面に晒しながら戦っているようなものだ。
それをカバーするため、前半の終盤にシェルストレムをボランチに、バストスを左サイドバックに下げて4-2-3-1へと変更。しかしシェルストレムは攻撃では力を発揮するも、守備ではマクンとの連携が合わず、ポジショニングが自由に過ぎ、2ボランチには上手く対応出来なかった。もちろんグルキュフやピャニッチに守備の準備を求めることはできない。
54分にバストスのフリーキックが直接決まって同点に追いついたあと、攻撃意識が下がったことでやや改善されたものの、終盤に点を取ろうとトゥラランを投入して1ボランチに戻すと再び不安定化。幸い失点を重ねることはなかったものの、リヨンの弱点が大々的に晒される試合であったことは間違いない。
レンヌは開始直後に電撃戦を仕掛けたことで先制点を奪取し、その後も強烈なプレスと速い攻撃で何度もチャンスを迎えたが、前半のうちに追加点を奪えず、後半の序盤にフリーキックが壁に当たってコースが変わり失点するという不運に見舞われた。さらに同点になったことでリヨンが守備を強めた時間帯ができてしまったことも、勝ち越せなかった要因の一つとなった。
しかし豊富な運動量、速い切り替えとボールを奪う意識の高さなど、レンヌの好調さを世界に見せつける試合にはなったといえる。スピードに長ける前線に加え、ファンニがCBの位置からゲームを組み立ててくる。開幕時は最終ラインの層の薄さが感じられたものの、このままダンゼ、若いテオフィル=キャテリヌやスプライェンがレギュラークラスの働きを続けられれば、最後までこの順位を維持できる可能性もある。