17日昼、茨城県警那珂署は、鹿島アントラーズのサッカースクールで契約コーチを務めていた、五来(ごらい)圭介容疑者(28)を逮捕したことを発表した。同署の発表によると、五来容疑者は、1月14日午前11時10分頃、那珂市豊喰(とよばみ)の市道上で、通行していた女子高校生3人に、下半身を露出した疑いを持たれ、本人も「間違いありません」と容疑を認めているとのことだ。

この衝撃的なニュースにインターネット上の掲示板も火がつきつつある。同ニュースを速報で流した大手掲示板2チャンネルでは、「五来(ごらい)だけに、ご来光」、「サッカーなのにバットを持ち出したか 」、「サポが下品だと コーチもこれかwww」と面白可笑しく反応したものだけではなく、「サッカーは最近不祥事多いな」、「見てる方が情けないリーグ 」など、サッカー界やJリーグをも批判する声も並んでいる。

そして、その中で、個人的に目に付いたフレーズがあった。「夢を与える立場の人間が・・・」という書きこみである。鹿島アントラーズは、“契約コーチ”という言い回しを使うだけではなく、「既に契約を解除しました」と報道陣に発表するなど、クラブ側への被害を最小限に食い止めようとしてる感が伝わるが、夢見るサッカー少年少女達に与えた影響は甚大だろう。さらに言えば、彼らをスクールに入団させた保護者が感じたクラブ側への不信感や不安感は計り知れないものではなかろうか。

「たった一人のコーチが起こした不祥事」として片付ければ簡単な話で終わるかもしれないが、外部に与える印象を含め、この事件がサッカー界にもたらす余波は軽視するべきものではないだろう。現役サッカー選手が住居侵入罪で逮捕されたことや女子中学生を買春した事件を筆頭に、高校サッカー部員の強制わいせつ、クラブユースで起こった集団わいせつなど、サッカー界で起こった不祥事は、大小合わせれば、ここ10年という期間の中でも“事件録”を年表化することは容易だ。これまで「サッカー界は性犯罪が多い」と指摘されることはしばしばあったが、その中で生まれた新たな逮捕者。現在、八百長疑惑で揺れる相撲界は、その究明に苦心(牛歩?)しているようだが、サッカー界も今回を契機に見つめ直さなければならない点がいくつもあるのではないだろうか。

人に夢を与えられなくなった世界が発展する可能性は限りなくゼロに近い。私はそう思う。

(筆:Qoly編集部 T)

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