aclチャンピオンズリーグ
ガンバ大阪 2 - 0 天津泰霎セ
遠藤
宇佐美(PK)
75'
90+4'




Gamba Osaka, Tianjin Teda

3位の済州ユナイテッドとは勝ち点1差。勝利しなければ自力での決勝トーナメント進出が不可能な状態にあったガンバ大阪。苦しい立場だったが、ホームで既に突破を決めている天津を2-0と撃破することに成功。グループ首位に躍り出た。

引き分け狙いの守備的な戦術を選択してきた天津に対し、ガンバは序盤からほぼ一方的にボールを支配して攻めた。中国のチームは引いていても比較的動く相手を捕まえきれないため、バイタルエリアを使えたことはガンバにとって大きかった。効果的にボールを動かせる場面も多かった。

ところが、シュートが一向に枠に飛ばず、決定的な場面がなかなか得点に繋がらない。前半終了間際にはフリーキックから混戦の中で2度の惜しいシュートが飛び、後半にはカウンター一発でアドリアーノが裏に飛び出す場面も。だが不運にもネットを揺らすことが出来なかった。

しかし75分、3-4-3に変更して前に人数を増やし、我慢強く攻めたことがようやく結果に結びついた。バイタルエリアで得たフリーキックを遠藤が蹴ると、壁の内側を通ってゴール右隅に吸い込まれていった。苦しい展開のなかで大きな先制点を獲得した。

そしてロスタイムにはカウンターから途中出場したばかりの平井が飛び出し、キーパーに倒されてペナルティキックを獲得。宇佐美が冷静にだめ押しとなる2点目を決め、リードを広げて試合を終えた。

杭州扈ソ城 1 - 1 FCソウル
ゼン・ユエ
90+2'
66'
パン・スンファン
  Hangzhou Greentown, FC Seoul

試合内容はほぼFCソウルが一方的に押す展開。しかし先制した後に守備の弱さを露呈した。

既に敗退が決まっている杭州はサブ中心の顔ぶれで低調なプレー。時折ロングボールでゼン・ユエが走り合いを挑んでくること以外には、ソウルの守備が危険を感じることはほとんどないワンサイドゲームであった。

ボールを支配して攻めるソウルは両サイドからクロスを多く放り込んでチャンスを作り出したが、なかなか得点を奪えなかった。しかし66分、チェ・ヒョンデからのアーリークロスをダムヤノヴィッチがファーで落とし、パン・スンファンがシュートを決める。攻め続ける中でようやく先制点をあげた。

ところが、その後ソウルは徐々にペースを失っていく。75分を過ぎるとだんだん消極的なプレーが目に付くようになり、特に守備ではゾーンは組んでいても入ってくる選手や下がってくる選手を誰も見ていない場面が頻発。クロスに対しても途中出場のラミレスをフリーにしてしまうなど、安定感を欠いていた。

そして反撃を受けた結果、ロスタイムにワン・ソンからのフリーキックからゼン・ユエのヘディングを許し、ついに守備が決壊。同点に追いつかれて試合を終えた。

アル・アイン 3 - 1 名古屋グランパス
アル・メッリ
エリアス
エリアス(PK)
21'
40'
50'
49'


藤本


Al-Ain, Nagoya Grampus

既に決勝トーナメント進出を決めている名古屋は、灼熱のUAEで若手を多く組み入れた布陣で戦った。攻撃では悪くない出来であったが、守備の問題が大きく響き3失点を喫した。良くも悪くも名古屋らしい内容であった。

無用な怪我や警告を避ける意味もあってか、名古屋は相手のキープレーヤーであるケイタとエリアスを特別抑えるようなプレーが見られなかった。結果、中で基点を作られて外に展開され、名古屋のサイドバックはスピードあるウイングに一対一を挑まれてしまう。試合序盤は松尾がかなり高い位置を取るような場面も見られたが、攻められるうちに徐々に下げられ、前線と離され攻守に孤立した。

その結果不安定な状況が続き、21分にはアフバビと阿部が交錯して倒れたものの笛が鳴らず、生まれた隙から失点。ケイタが右サイドにスルーパスを送り、起き上がって動き直したアフバビが飛び出してクロス。ファーサイドでアル・メッリが左足を振り抜き、ネットを揺らした。

さらに40分にも速いパス回しで守備が混乱。ケイタ、エリアス、バデアとダイレクトパスが繋がり、最後はフリーでペナルティエリアに飛び出したエリアスがシュート。綺麗に崩されて2失点目を喫した。

後半開始直後にはK・アブドゥラフマンのクリアミスから交代出場の久場が飛び出し、お膳立てを藤本がゴールに決めて1点を返す。しかしその次のプレーで、ハダフの突破を止められなかった松尾がペナルティエリア内でファウルを犯しPKを取られ、再び突き放された。結局3-1のまま試合は終了し、グループを2位で終えることとなった。

アル・ヒラル 2 - 0 アル・ガラファ
ヤセル・アル・カフタニ
アル・フレイディ
46'
82'




Al-Hilal, Al-Gharafa

力で勝るサウジアラビア王者アル・ヒラルが、ジュニーニョを失ったアル・ガラファを一蹴。直前の試合でセパハンが勝利していたためグループ2位が確定していた状況だったが、安定した内容で冷静な戦いを見せた。

アル・ガラファはブルーノ・メツ監督が率いるチームらしく、攻撃的なサッカーを試みてきた。しかし賭けてくるプレスは連動しておらず、守備も安定感がなかった。その為、アル・ヒラルはボールを繋いでいれば中盤の中央でラドイ、シャルフーブあたりがぽっかりとフリーになる状況が生まれ、それを基点に高いラインの裏を一発で取るボールを供給した。

弱点を突かれたアル・ガラファが下がるに従って、アル・ヒラルは一方的にゲームを支配するようになった。そして後半開始直後、アル・フレイディの左CKからニアでアル・マルシャディがコースを変え、ファーでフリーになっていたヤセル・アル・カフタニがヘディング。先制点を奪取した。

後半はアル・ガラファの守備はかなり改善されていた。恐れて下がることなく、プレスも連動する状況が増加しており、マークが簡単に外れることも少なくなっていた。しかしこの先制点が入ったことにより、アル・ヒラルは冷静に戦うことができた。

そして相手の運動量が落ち、最終ラインが孤立し始めた状況を利用して追加点を奪取。82分、アル・フレイディのスルーパスに途中出場のアル・マフヤニが左サイドを飛び出し、折り返しを動き直したアル・フレイディがシュート。これがネットを揺らし、試合を決めた。

(筆:Qoly編集部 K)

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