これまで当サイトでも背番号の系統についてお伝えしてきたが、今回は某海外サイトで不吉だとされていたレアル・マドリーの“19番”についてお伝えしたい。リーガの背番号が固定制となった95-96シーズン以降、マドリーでその番号を背負った者はそれから2シーズン以内に必ずチームを去っているのだ。それでは、歴代の19番達を振り返っていこう。

〔※なお、出場・ゴール数に国内カップ戦は含まれていない〕


~ Mikel Lasa Goikoetxea ~

ミケル・ラサ・ゴイコチェア(元スペイン代表SB、当時24~25歳)
95-96シーズン 23試合出場 1ゴール
96-97シーズン 13試合出場 0ゴール

在籍自体は1991年から。92~95年までは重要なゴールを決めるなど活躍を見せたが、レギュラーナンバーではない19番を与えられると途端にトーンダウン。
その結果、カペッロに立派に仕えたものの、交代要員として冴えない仕事しかなくなりクラブを去ることに。


~ Fernando Sanz ~

フェルナンド・サンス(元スペインU17,18代表CB、当時23歳。現マラガCEO)
97-98シーズン 9試合出場 0ゴール
98-99シーズン 11試合出場 0ゴール

ご存知、会長ロレンソの息子。
ミヤトビッチがCL決勝でゴール決めることを預言したとかしないとか。しかし、そんなエピソードより何よりやっぱり会長の息子。クラブレベルに見合ってないと言われ続けたが、プロ初ゴールはマドリー相手に決めてみせた。


~Nicolas Anelka~

ニコラ・アネルカ(元フランス代表FW、当時20歳)
99-00シーズン 29試合出場 4ゴール

会長サンスは彼を連れてくるために3100万ユーロを支払ったがそれは完全なる狂気と呼ばれ、古巣アーセナルファンも多額の謝礼まで貰っていい厄介払いが出来たとほくそ笑んだ。
アネルカ自身もすぐにそよそよしさを感じ始めたが、チームに溶け込むことよりプレステに没頭。


~ Tote ~

トテ(当時22歳、現エルクレス)
2000-01シーズン 6試合出場 0ゴール

ラウール同様にアトレティコからマドリー下部に移ったレフティーテクニシャン。
デル・ボスケ率いるトップチームに引き上げられたものの、シーズントータルで90分にも満たない出場で辛酸も味わう。レンタル修行を経た後も評価は上がらず、2003年夏にはデル・ボスケとイエロのチームから除外された。


2001-02シーズン トテがレンタルに出たため着用者なし

~ Esteban Cambiasso ~

エステバン・カンビアッソ(アルゼンチン代表MF、当時22歳)
2002-03シーズン 33試合出場 0ゴール
2003-04シーズン 22試合出場 0ゴール

カンテラ時代から逸材として期待を集め、母国リーベルで名を上げたあと満を持してトップチームデビュー。当初はデル・ボスケから出場機会を与えたが、徐々に尻すぼみに。
ただ、彼を無償でインテルに譲り渡したのはクラブの失策・失態といえ、その後の活躍により“19番”を自分のものにしたことを考えればこのなかでは例外的な存在と言える。


~ Walter Samuel ~

ワルテル・サムエル(アルゼンチン代表CB、当時26歳)
2004-05シーズン 38試合出場 2ゴール

セリエで無敵を誇った“壁”。当時世界最高のDFとしてピレネー山脈を越えてやって来たが、手ぶらのままわずか1年でイタリアへと舞い戻ることに。ただ、過度の期待に加え、守備全部をひとり押し付けられ割を食った感も。


~ Antonio Cassano ~

アントニオ・カッサーノ(イタリア代表FW、当時23歳)
2005-06シーズン(1月加入) 13試合出場 1ゴール

契約切れ間近のため格安でやってきた南イタリアの天才というかワル。結局、カペッロとの仲も微妙になり悪童以上のインパクトのないままに故郷へと帰還。※翌シーズンは背番号18に。


~ Jose Antonio Reyes ~

ホセ・アントニオ・レジェス(元スペイン代表MF、当時23歳)
2006-07シーズン 34試合出場 7ゴール

イングランドからの脱出を求めていたところを救出、リーガ優勝に貢献するもののセビージャ時代のインパクトは無く、不安定さも覗かせた。
ただ、かつての派手さこそ失ったものの、昨今のアトレティコでプレーの幅を広げ技巧派へと転身を遂げている。


~ Julio Baptista ~

ジュリオ・バチスタ(ブラジル代表MF、当時26歳)
2007-08シーズン 30試合出場 4ゴール

セビージャで猛威を振るった“野獣”。
マドリーにやってきた2005年当初は8番だったが、レジェスとのトレードで渡ったイングランドから復帰したこのシーズン以降は19番を好んで付けている。野獣さはカンプノウでバルサを打ち破った際にチラ見せしただけ。


~ Klaas-Jan Huntelaar ~

クラース・ヤン・フンテラール (オランダ代表FW、当時25歳)
2008-09シーズン(1月加入) 20試合出場 8ゴール

鳴り物入りでやって来たオランダNo.1のストライカーが付けたのはバチスタの出奔により空席だった19番。旬だったはずが半年経ったら半額セール状態に。


~ Ezequiel Garay ~

エセキエル・ガライ (元アルゼンチン代表CB、当時23歳)
2009-10シーズン 23試合出場 1ゴール
2010-11シーズン 6試合出場 0ゴール

ネグレド、ベンゼマ(親善マッチ1試合のみ)が一時だけ付けた19番を結局踏襲したからではないだろうが、ラシンで見せた大器ぶりをひた隠したまま隣国ポルトガルへ旅立った。


~ Raphael Varane ~

ラファエル・ヴァラヌ(フランスU-18,21代表CB、現18歳)
2011-12シーズン~?

プレシーズンではフランスからやって来た新鋭CBが19番を付けている。可能性に満ちた大型DFが“19番”史上最年少の18歳で因縁の番号を背負うことになるのだろうか・・・。


(筆:Qoly編集部 I)

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