Morocco
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3
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2-2
1-2 |
4
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Mexico
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カスミ ラビャド ラビャド(PK) |
28' 43' 80' |
得点者
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7' 34' 58' 80+4' |
フェダル(OG) ファビアン ファビアン ファビアン |
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グループBの初戦、モロッコとメキシコの試合は激しい点の取り合いとなった。お互いに相手の良さを消すことよりもいかに攻めるかを重視した末のスコアだった。
「自分たちの良さを出した」のはモロッコ。試合を通して同じ事をやり続けた。武器はフィジカルを生かした前線からの激しいプレス、個人でグイグイ仕掛けて行くドリブル突破である。
2列目の3人のドリブル突破は非常に迫力があり、特にラビャドの突破はメキシコの守備を恐怖に陥れた。ただし、守備面では激しい反面ラフな部分も多く、クロスでの対応にムラがあり、サイドは弱い。
逆に、「相手の弱点を突こう」と試合の中で大きく攻め方を変えていったのがメキシコである。最初はモロッコの激しいプレスに押されて苦戦したが、徐々にアキーノがやや引いた位置に戻って、ティガドゥイニとアタシの間でボールを収めて攻撃を創り上げた。
前半途中からアキーノに対してフェトゥイまでがマークに来るようになったため、後半は攻撃サイドを左に移行。同時に、モロッコが勝手に前に出てきてくれることとすぐ食い付いてくれることを考慮して、中盤で繋ぐよりも相手の守備が整わないうちにカウンターで得点を狙った。
反面個人の能力ではなかなかモロッコのフィジカルとスピードを止められず、激しいタックルで倒されたり、2人で囲んでも吹き飛ばされてしまう場面も見られ、守備は最後まで安定させることは出来なかった。
しかしそんな中でも常に先手を取った。7分には左サイドの裏にプリドが飛び出してクロスを入れ、中央にポンセが飛び込みフェダルのオウンゴールを誘って先制。34分にもフェダルのトラップミスからファビアンが裏に抜け、ゴールに決めて2点目。
後半早くに追いつかれたが58分にはFKを防いだところからのカウンターでヒメネスが縦パスを収め、スルーパスにファビアンが反応して3点目。ロスタイムを目前にPKを与えてしまい苦しい展開となったが、ラストプレーでロングボールをファビアンが収めてヒメネスとワンツーを成功させ、土壇場で決勝点をゲット。ハットトリックのおまけ付きであった。
モロッコにとっては勝ち点1を逃した惜しい試合であった。最後のPKは怪しいハンドの判定に助けられたが、1、2点目はどちらもラビャドの強烈な突破で数人をぶち抜いてのチャンスメイクであり、実に強みを生かしたプレーであった。ただ、引き分けまで後一歩というところで、欠点である守備の雑さが表れたといえる。
(筆:Qoly編集部 K)