2012年6月19日(火) - オリンピスキ・スタジアム(キエフ)
Sweden
2
0-0
2-0
0
France
イブラヒモヴィッチ
ラーション
54'
90+1'
得点者






2連敗で既にグループリーグでの敗退が決定していたスウェーデンが、フランスを相手に2-0と勝利を収めた。フランスは決勝トーナメント進出は決定したが、グループ2位に落ちたことでベスト8はスペインとの対戦という苦しい状態に陥った。

この結果を導いたのは、スウェーデンの集中力の高さもあるが、何よりフランスが攻守に渡って冴えを見せなかったことが原因である。

キャバイが負傷を抱えているためボランチをエンヴィラに置き換え、さらに右サイドにはメネズに変わってベナルファを起用。

攻撃では主にリベリ、ベンゼマ、ナスリのトライアングルで組み立てる流れを狙っていたが、主に左寄りの位置で基点を作っても、右のベナルファがボールに近づいてばかりでスペースを使わない。

スムーズにショートパスが繋がる流れがないため、ドゥビュシも飛び出すタイミングを掴めず、サイドが変わらない。変わらないから揺さぶることができず、ほとんどの攻めは高さで負けるか、厚いブロックにシュートを止められるか、強引なミドルが外れるかであった。

守備も抑えどころを見極められておらず無策だった。試合序盤には大きなミスを連発。クロスから2度のフリーでのシュートチャンスを許し、10分にはメクセスがトイヴォネンに簡単に競り負けて決定的なピンチを迎えた。

それらは15分も経てば落ち着いたが、組織はずっと整わなかった。スウェーデンの強みとなった2トップを全く抑えていなかったのである。やや右斜めに引いた位置にポジションを取るイブラヒモヴィッチには決まった選手が付いておらず、頻繁にフリーな状況を作っていた。トイヴォネンが受けていたマークもかなりムラがあった。

ディアラとエンヴィラはそれほど組んだ経験がないコンビであり、個々の守備能力では力を見せていたといえるが、反面受け渡しは全く上手く行っていなかった。

スウェーデンは相手の悪さにつけ込み、試合の流れを手にしていった。また後半に投入されたヴィルヘルムソンの動きがよく、攻撃のジョーカーとしてだけではなく、運動量を上げてドゥビュシの上がりを抑える役割も全うした。

そして54分に先制点を奪取。まずはイブラヒモヴィッチの右からのアーリークロスがファーに流れ、ヴィルヘルムソンが拾って折り返し、ラーションが角度のないところからシュートと決定的なチャンスを作る。

ロリスに弾かれた後のセカンドボールをプレスで奪い、シェルストレムのスルーパスからラーションが右サイドに飛び出してクロス。これをイブラヒモヴィッチが華麗なボレーで叩いてゴールに決めた。

さらにロスタイムに得点を追加。前掛かりになったクリシの裏のスペースにヴィルヘルムソンが飛び出してクロス。ファーで途中出場のホルメンがシュートし、バウンドしてクロスバーに当たって弾かれる。それをラーションが叩き、豪快にネットを揺らした。

(権利元の都合により埋め込みコードの掲載を取りやめました)

(筆:Qoly編集部 K)

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