先月末にはホームでレアル・マドリーを打ち破るなど、14節を終えてリーグ4位と好調を続けるベティス。その中心にいるのがスペイン代表の常連にもなるつつあるMFベニャトだ。背番号10をつけピッチ上のコンダクターとしてゲームを仕切る25歳のMFはホームでのバルセロナ戦を前に『El País』のインタビューに応じた。

 

 

Q;バルセロナは世界最高のチーム?

「あぁ間違いないね」

Q;そして、メッシは世界最高の選手?

「世界のみならず、フットボールの歴史においても最高の選手だと思う」

Q;イニエスタは?

「(彼のプレーは)ショーさ。違いを生み出せる選手だよ」

Q;あなたがビルバオの下部にいた頃、セスクやピケ、メッシがいたバルセロナとカップ戦決勝で対戦していますね?

「メッシはその試合でプレーしなかったのを覚えているよ。セスクとピケは出たけどね。僕らはバルセロナとの対戦についていくらかコメントもした」

Q;メッシはその頃からすでに今みたいにすごかったそうですね。(ベンフィカ戦での負傷から)回復し、ベティス戦で年間最多得点記録の更新がかかっています。

「当時からメッシの凄さは耳にしていたよ。カンテラの頃から僕らは特別な選手と対峙してるってことは分かっていた。そして、バルセロナでデビューして、歴史を創った。僕らは彼がプレーしてくれることを望んでいるよ。負傷は深刻じゃなさそうだからね。ベティス対バルセロナ戦は色んな要素が詰まっている」

Q;2014年のW杯は彼(メッシ)のものになることが期待されています。彼に欠けている唯一のものはW杯のタイトルです。あなたにとっても同じ?

「ブラジルW杯でプレーすることは僕のキャリアにおけるチャレンジのひとつです。最近までベティス下部にいた人間としての夢も実現することになる。でも、僕はゆっくり進む人間なんだ。ブラジルW杯は今の僕からはちょっと遠い」

Q;バルセロナを止めるための鍵は?

「心強いものがあるんだ。ベティスはバルセロナ戦になるといつだって彼らを追いつめるからね」

Q;ベティスはいつもより用心深く見えます。

「普段より守らなくてはならないだろうね。マドリー戦と同じさ。彼らが多くボールを保持したので僕らは少し引いた。でも、もしバルセロナを倒す可能性があるなら、自分たちのフットボール哲学を貫かなくてはならないことは明白だろうね。僕らは変わることができない。もし、変えたとしたても、何にもならない」

「素早く味方を探してボールを回す、それが僕らのやり方さ。僕らは自分たちさしらを貫く必要がある。それでリーグ4位といいシーズンを送ってきたんだ。それができれば、いい結果が得られると確信しているよ」

Q;グアルディオラ時代のバルセロナとの違いは?

「実質的には同じ選手達だし、彼らはチームとしてプレーする。いくらかは違ったとしてもやり方はとても似ているし、同じようにプレーすると思っているよ。バルセロナはこれまでの記録を打ち破るチームだ。僕としてはジョルディ・アルバとアドリアーノを警戒している。(バルセロナは)素晴らしいチームだよ」

Q;シャビはおそらくあなたに影響を与えているでしょう。

「シャビは後を追うべき例です。世界最高のMFだし、個人的にも参考にしているんだ。彼が選手として成し遂げたことに僕がたどり着けるとは思わないけど、シンプルにプレーしてゲームをコントロールする彼を真似ようとはしてるよ」

Q;将来いつの日かあなたが代表でポジションを掴むという人もいます。時間の経過は容赦ありません。シャビにとっても。

「代表チームでシャビから得た一番の感覚は謙虚さです。あんな偉大な選手が飾ることなく接してくれるのはありがたいことだよ。彼はシンプルな人間なんだ。彼のフットボールと同様にね」

Q;シャビ、シャビ・アロンソ、セスク、イニエスタ、エジル。あなたは誰に近い?

「僕のスタイルはちょうどシャビ・アロンソとシャビの中間くらいだね。イニエスタはより多く(のスキル?)に溢れているし、セスクは得点も多い。エジルも僕よりも得点力がある。それに、オフサイドラインと格闘しているし?、ラストパスもうまい」

Q;あなたの契約は2014年までで、ベティスはそれを更新したがっています。ただ、いまのところ更新は実現していません。

「何度かコンタクトはあったけど、更新は止まっている」

Q;ベティスが払えない給与を要求しているんですか?

「No,多くのお金を求めたりしてないよ。額については話し合ったことはない。 ベティスでとても幸せだし、将来も見据えているよ。でも、他の国でプレーすることや別の文化や別のフットボールを経験することもまんざらじゃないんだ。小さい頃はビルバオでプレーするのが夢だった。ビルバオにいれなくなった時、よいプロ選手になりたかったんだ」

 

※ビルバオの下部組織出身のベニャトはU-17代表まではピケらとともにCBでプレーしていたが、3部時代にMFへとコンバートされるとテクニック、パスセンス、精度の高いプレースキックを武器とする選手へと成長。ビルバオで長らく10番をつけたフランシスコ・ジェステの後継者として期待されていたが、トップチームには定着できずに退団。その後、ベティスに拾われるとB登録ながら31番をつけてトップチームでも活躍をみせ、2011年1月からファンデのつけていた10番を継承。以後、現在に至る。なお、プレースキッカーも一任されるベティスでは後方からの組み立てを担っているが、かつてはトップ下を主戦場にしていたことも。

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