「犠牲にあった方々に献花をしたが、あれはとても辛い瞬間だった。

そして今、自分が子供を授かっていっそう、そうした事件を恐ろしく感じるんだ」

当時リーズに所属していたファーディナンドは、チームメイトでもあるアラン・スミスとともに来日。翌年に迫ったワールドカップの偵察の意味合いも込め来日し、束の間の休息をここ日本で過ごした。

6月10日、日本対フランスのコンフェデレーションズカップ決勝戦。横浜でこの試合を観戦していたファーディナンドは、試合前の黙祷で今回の事件を知る。

そしてこの翌日、当初予定していた京都への観光をキャンセルし、急遽付属池田小学校へと足を運び、校門前に献花をしたという。この休暇にはファーディナンドの母親も同行していており、母親は京都観光を心から楽しみにしていたそうだが、ファーディナンドは「どうしてもあの小学校に行きたいんだ」と告げ、これに母親もこれに同調した。