FIFPro(国際プロサッカー選手会)は27日、法外な労働を強いさせ移民を大勢死亡させる事件が発覚した2022年W杯の開催地、カタールについて厳重注意を行ったと発表した。

この事件は英国紙が一斉に通じたもので、『Telegraph』によると、44名のネパール人が過酷な労働環境により心臓発作などの症状で死亡したとのこと。気温50度にもおよぶ天候の中、飲料水を摂取することさえ許されず、混みいった閉鎖された空間で12時間以上の労働が強制されたとの報道もあり、W杯開幕を控えるカタールに潜む悪夢として世界中から非難の対象になっていた。

インフラ整備が進み、莫大な雇用機会が創出されているカタールに対して、FIFProはW杯のスタジアム建設に携わる労働従事者に対して、労働権の尊重を主張。カタールへの警告は以下の通り。

FIFPro(国際プロサッカー選手会)

2022年のW杯は、カタールでサッカーを普及させ、そして中東地域におけるサッカーの地位向上を目的に開催される。

これらの目的は、開催国であるカタールがW杯の開幕を実現させる労働者(スタジアムの建設労働者およびサッカー選手)の権利を尊重する場合にのみ、成し遂げられる。

FIFProはこの度、カタールで発生した移民の出稼ぎ労働者に対する残酷な搾取に関する報告に、危機感を抱いている。

今回の報告によると、死亡した労働者たちは酷暑の中、飲料水を摂取することさえ許されず、数ヶ月間に及び給与が支給されず、パスポートを没収させられたとのことである。組織的な強制労働が行われていたと記事の中では伝えられており、結果的に、今年7月だけで32人のネパール人が死亡したように、多くの労働環境で死亡例の報告がある。

もしもこれらの報道が真実であるならば、サッカー界は動かねばならない。特に建設産業における現代の健康水準や安全水準を考慮するならば、労働者の生活が犠牲になるということは弁解の余地のないできごとである。

FIFAの規約や国際的な労働基準を遵守は、W杯という一大イベントを開催する特権を与えられたカタールが遵守すべきものだとFIFProは捉えている。

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