5月15日、『Guardian』は「ボスニア・ヘルツェゴビナ代表GKのアスミル・ベゴヴィッチは、カナダを選択しなかったことが最高の決断だったと話した」と報じた。
アスミル・ベゴヴィッチは1987年生まれの26歳。彼は4歳の時にボスニア紛争から逃れるためにカナダへと移住し、2003年にポーツマスに入団するまでの12年間を過ごした。
そしてカナダのU-20代表でプレーしていたものの、2009年にボスニア・ヘルツェゴビナ代表からの誘いを受託し、招集を受けた。その後レギュラーとして活躍し、2013年にはボスニア最優秀選手賞にも輝いた。
来月には初のワールドカップに望むことになるベゴヴィッチは、ボスニア・ヘルツェゴビナを選択したことが最高の選択だったと語った。
『Guardian』
アスミル・ベゴヴィッチ
「ボスニア・ヘルツェゴビナでプレーすれば、遙かに競争力がある試合を経験できる。CONCACAF(北中米サッカー連盟)よりも、ヨーロッパの方が、サッカーの鼓動を感じられる場所だ。あと、ヨーロッパ予選は厳しいけど、移動はそれほど長くはないよね。
全ての観点から、ボスニアを選んだのは最高の決断だった。私はかなり上手く行っていると思うよ。
とはいえ、難しい決断ではあった。
私は10歳から16歳という青春時代の重要な時をカナダで過ごした。多くの友人を作り、生活に慣れ、市民権を得て、そしてユース代表にも選出された。
しかし同時に、自分の心の中にはいつもボスニアがあった。チャンスがあるのかどうか。カナダのフル代表にはまだ選出されておらず、どちらを選択するかは自分の責任だった。家族と相談して、ボスニアからのオファーを受けることに決めた。
家族が大きな役割を果たしてくれた。今両親はドイツにいるが、親類の多くはボスニアに住んでいる。叔母、叔父、祖父母、そして従兄弟がね。
私は彼らを代表していると感じているし、素晴らしい経験を共有できていることを嬉しく思う。とてつもないモチベーションだ。
私は、自分の国に苦い思い出は持っていない。国を去ったとき、自分はまだ若すぎたからね。しかし、私は戻ってきた。結びつきが強かったんだ。家族も含めてね。
とはいえ、それは結局のところ、フットボールの観点からの決断だった」