皆さんこんにちは。駒場野です。
1ヶ月の激戦が続いたブラジルW杯、残るは3位決定戦と決勝戦のみとなりました。あまりにも衝撃的な準決勝の余韻がまだ残っていますが、開催国の悲嘆をよそに、大会はいよいよクライマックスへ。
さて、もう遠くなってしまいましたが、日本の西村雄一主審が開幕戦を担当すると決まった時にコラムを書き、その中で決勝戦の可能性についても触れました。
【緊急コラム】祝!西村雄一主審の開幕戦担当と「夢」への前途
https://qoly.jp/2014/06/11/column-nakanishi-referee-nishimura
なので、ここでもう一度、今大会での各審判の担当を振り返りながら、決勝戦は誰が吹くかを予測します。
なお、各主審のレフェリングについては、かつーさんのレフェリー雑感ブログを参考にさせていただきました。どうもありがとうございました。
◎西村主審・開幕戦でのダメージ
最初に、やはり西村主審のあの開幕戦について触れないといけません。
結果的にこの試合の決勝点となった場面ですが、ロヴレンがペナルティエリアの中で両手をかけてフレッジを引いて倒した以上、西村がPKを宣告するのに何の問題もありません。それは裁量の範囲内です。ただ、「あれで大会全体の判定が固められたらたまらない」と反発した西欧各国で猛批判され、それで接戦を勝ち抜くきっかけを得た開催国ブラジルのメディアはあおったのは、開幕戦の宿命とはいえ、非常に不運でした。さらにまずかったのは、対戦相手が「血の気が人一倍多い」クロアチアだった事。そうでなければ、「死の脅迫」とも取れるこんな直接攻撃は受けなかったでしょう。
サッカーマガジンZONE 2014年6月18日付記事
「西村主審にアクシデント!? クロアチアサポーターの怒り収まらず空港で威圧行為」
http://www.soccermagazine-zone.com/archives/1378
大きく広がった批判に対し、FIFAの広報は西村主審の判定は正当だったと擁護したものの、その後の予定については口を濁し、その結果はホンジュラス-エクアドル戦の第4審を担当させたのみ。その後、FIFAが7月7日に発表した、準決勝以降に残る25人中15人の主審には残りましたが、これもFIFAなりの配慮でしょう。少なくともこの大会では、西村主審・相樂亨副審・名木利幸副審の日本人セットに出番が来る可能性はかなり低そうです。
ザックジャパンの敗北と共に、日本サッカーにとっては「上位進出の夢」が敗れた苦い大会になってしまいました。(※編集部注:本日11日、3位決定戦の審判団が発表され、西村雄一氏が第4審判、相楽亨氏が予備の副審を担当することになりました。試合を裁くのはジャメル・ハイムディ主審のアルジェリア・モロッコ人セット)
【コラム】W杯ではかられる「日本サッカー」-審判から見る「進歩」と「夢」
https://qoly.jp/2014/01/26/21152-20140126-nakanishi-column
【緊急コラム】祝!西村雄一主審の開幕戦担当と「夢」への前途
https://qoly.jp/2014/06/11/column-nakanishi-referee-nishimura