トーニ・クロースに続き、ハメス・ロドリゲスの加入が決定したレアル・マドリー。ワールドカップで最も輝いた選手たちである彼らをきっちり獲得したのは「流石」の一言に尽きる。
昨シーズンのレアル・マドリーはギャレス・ベイルを獲得し、ラ・デシマ(10度目のCL制覇)を達成。チームとしては既に欧州で成果を残しているが、ハメス・ロドリゲスとクロースの加入は新たなロス・ガラクティコスの誕生を予感させている。
しかし、大物選手が加入するということは、既に在籍する大物選手たちに退団の可能性があるということになる。事実、昨年の夏もギャレス・ベイルの入団が決定した後、カリム・ベンゼマ、アンヘル・ディ・マリア、そしてメスト・エジルらが退団するという噂が多数報じられ、実際にエジルはアーセナルへと移籍している。
来夏のレアル・マドリーはおそらく4-3-3や4-2-3-1をメインのフォーメーションにするはずだ。ハメス・ロドリゲスやクロースのポジションを考えると、サイドアタッカー、攻撃的MF、そして守備的MFの選手たちの出番が減る事は用意に想像できる。今回は、彼らの加入で影響を受けそうな選手たちについてご紹介しよう。
サミ・ケディラ (ドイツ代表)
ハメス・ロドリゲスとクロースの加入が決定する前から退団の噂が絶えないのはドイツ代表のケディラだ。ケディラは昨年の夏にマンチェスター・ユナイテッドからオファーを受けている。しかし、レアル・マドリーは放出を拒否し残留することになった。その後、ケディラがレアル・マドリーとの契約延長を拒否。今夏の放出は決定的な状況にある。アーセナルが移籍先候補として最も近いといわれているが、前レアル・マドリー監督であるジョゼ・モウリーニョが率いるチェルシーへの移籍も多いにあり得るだろう。
アンヘル・ディ・マリア(アルゼンチン代表)
昨シーズン、レアル・マドリーで最も効果的な選手の1人だったのがディ・マリアであり、今夏の移籍市場で最も注目を浴びる選手の1人もディ・マリアである。ワールドカップでもアルゼンチン代表として大きな輝きを放った26歳のMFはサイドアタッカー、そしてインサイドハーフとして大きな魅力を有している。獲得に本気と伝えられているのはフランスの雄、PSGである。ポジション的にハメス・ロドリゲスとクロースの加入の影響が直撃しているだけに、PSGのファイナンシャル・フェアプレー(以下、FFP)問題さえ片付けば一気に移籍へと動くかもしれない。
イスコ(スペイン代表)
昨年の夏、鳴り物入りでマラガからレアル・マドリーに加入したイスコだが、その後にベイルの加入が決定した影響を大きく受けている。前線のポジションは層が厚く、序盤に得た出場機会をものにすることができなかった。マラガ時代の恩師であるマヌエル・ペジェグリーニが指揮するマンチェスター・シティへの移籍が有力視されているが、シティもFFP問題に苦しむクラブの1つである。