ポーランドの本気―。今日はそんな映像をご覧いただこう。

現地時間28日、ヨーロッパの各地でUEFAヨーロッパリーグのプレーオフ2ndレグが行われ、ポーランドのレギア・ワルシャワはホームにカザフスタンのアクトベを迎えた。

試合は2-0の勝利。アグリゲートスコア3-0でUEL本戦への進出を決めたレギアであったのだが、この試合最大のサプライズは試合前にあった。

試合開始前、カオスなムードを演出することでも知られるレギアのサポーターたちは・・・

巨大かつ危険な匂いすら感じさせる演出を見せた。

よく見ると、「6 < 1」と書かれた紙を持った豚が€マーク模様の服を着て、その周りには"UEFA"の文字がある。これはどういうメッセージ性なのだろうか?

実はこのレギア・ワルシャワ、本来であればUCLのプレーオフを戦っているはずだった。レギア・ワルシャワ先日行われたUCL予備予選3回戦でセルティックと対戦し、合計6-1で勝利しプレーオフ進出を決定していた。

しかし、その試合で不正が発覚する。2ndレグに出場停止処分中の選手を起用してしまったのだ。試合自体はレギアが大勝だったのだが、UEFAがこの件を調査し、レギアの失格が決定。レギアはUELに回り、今回アクトベ戦を戦ったわけだ。

そして、この話には続きがある。

レギアが失格となったことで、UCLのプレーオフにはその試合で敗れたセルティックが出場した。しかし次のプレーオフでセルティックはマリボールに敗れ、UCLへの出場権を逃してしまう。これを喜んだのが、レギア・ワルシャワだった。

クラブの広報的手段であるTwitterアカウントを通じ、"footballwon(サッカーが勝利した)"という過激すぎる内容を投稿したのだ。クラブとしての品格は疑問だが、それほどまでに彼らは怒っていたのだろう。

そして迎えたアクトベ戦の試合前、レギアのサポーターたちもUEFAに向かって反発をしたのだ。

醜いものの象徴としても描かれることのある豚をUEFAに似せ、6点とったチームに1点のチームが勝利したという意味の(6 < 1)紙を持たせ、"Because football doesn't matter. Money does(大事なのはサッカーじゃないんだろ。お金なんだろ) "というメッセージで彼らを避難したのだ。

これにサポーターが一斉に発煙筒を掲げ、こうした異様な光景が完成した。ポーランドでは、こうした目を疑うようなシーンが度々見られる。その是非は別として、彼らが作り出すムードやそれを可能にする一体感はおヨーロッパでも指折りなのだ。

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