11月29日、スズキカップは早くもグループリーグの最終戦を迎えた。この後は決勝トーナメントでホーム&アウェイになるため、スケジュールが大きく空くことになる。
他会場の結果にもよるが、おおよそ引き分け以上で2位となるシンガポールと、逆に勝利しなければ可能性はゼロとなるマレーシアの対戦は、なかなか難しいものとなった。
シンガポールはこれまでの2トップではなく4-5-1で中盤を厚くして中盤の安定を図り、マレーシアは攻めを狙うもなかなかゴールを破れない展開。
43分にはマレーシアが絶好のチャンスを迎える。右サイドをアザンムルディンがドリブル突破で崩し、その折り返しが小さくクリアされたところで大エースのサフィー・サリが合わせる!
しかしこれは右ポストに当たり、ゴールならず。前半はスコアが動かず、0-0のままハーフタイムを迎えた。
逆に後半は両者に得点が動き、立場がころころ変わるスリリングな展開に。
まず最初に試合を動かしたのは勝利が義務付けられているマレーシアだった。62分に左サイドからのクロスでサフィー・サリが豪快なゴール! 枠の天井に突き刺した。
しかし、地元で戦うシンガポールも意地を見せる。83分にサフワンのフリーキックからキーパーがファンブルしたところをハイルル・アムリが流し込む! これで再びシンガポールが決勝T進出の権利を得る。
ところが! 試合はさらにここから大きく動く。後半ロスタイムに左サイドからのアーリークロスでアムリ・ヤヒヤーがペナルティキックを獲得し、マレーシアが土壇場で再び勝ち越し!
そしてさらにその直後、セットプレーでキーパーが上がっていたところをマレーシアがカウンター! 途中出場のインドラ・プトラが無人のゴールに流し込み、3点目。最後の最後で逆転し、マレーシアが決勝トーナメント進出を決めた。
地元で予選を戦った前回王者のシンガポールは、ミャンマーには勝利したもののその後タイ、マレーシアに2連敗と散々な結果で早くも大会を去ることになった。