アジアカップ2015は早くも3日目。第一試合はアラビア勢同士の一戦、UAEとカタールの対決となった。

豪雨に降られたウズベク対北朝鮮、観客の加油コールに騙されそうになるが枠内シュートが計3本しかなかったサウジ対中国の低調さとは違い、力が拮抗していることもあってか序盤からシュートやセットプレーが多く、攻撃にスピードがあるスリリングな内容となった。

もちろん15分を過ぎて両チームともに落ち着きが見られるようになり、むやみに急ぐことはなくなったものの、それでも得点は早い時間に生まれた。

22分、浮き球のスルーパスに抜け出したカタールFWムハンマド・ムンタリがループを放ち、UAEのGKマジード・ナースルがセーブ。ところが、これが相手の下にこぼれる。

大きなチャンスを貰ったハルファン・イブラヒムがすかさずロングループを放ち、ゴールに決めた。

UAEは大会前にレギュラーのGKアリ・ハシーフが離脱しており、その代わりとして数年前の守護神マジード・ナースル( キケ・フローレス監督の頭を殴ったことで有名)が呼び戻されたのだが、それが悪い方向に出てしまった形だ。

しかし37分にはUAEが同点ゴール。ペナルティエリアの中で混戦が続き、ブルハンが弾いたボールをサンクールがクロス。それをアハマド・ハリルが合わせると、ライン上でブロックされたものが再び彼に当たってゴールイン。

試合は点を取り合った結果1-1でハーフタイムに突入。後半には試合が大きく動くことになったが、そのきっかけとなったのがシステムチェンジである。

カタールは前半の4-3-3からブアーラーム・フーヒを投入して4-2-3-1にシフト。UAEは選手は変えず、4-4-2の右だったオマール・アブドゥラフマンを右からトップ下に移して4-2-3-1へチェンジ。

この結果、ハリル+オマール+マブフートの位置が近づいたUAEはバイタルエリアでボールを回せるようになり、逆にカタールは中央の守りがハッキリしなくなってボランチ2枚が最終ラインに吸収、フィルターが消えてしまった。

ペースを握ったUAEは52分にアハマド・ハリルがフリーキックを決めて2点目。

さらに56分にはハミース・イスマイール得意のフリーキックから、ブルハンが弾いたところをアリ・マブフートが押し込む。

最後にもカウンターからオマール・アブドゥラフマンとアリ・マブフート2人だけで崩し、4点目をゲット。

UAEがカタールを大量得点で下し、初戦を勝利で終えた。

セバスチャンを落選させたカタールはムハンマド・ムンタリとミシャール・アブドゥラーの2名をCFで計算したが、最後までうまくペナルティエリア内での強さが発揮されず、ゴール前での迫力が不足。最後の反撃も可能性を感じられなかった。

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