クラブの黎明期から30年以上、雨の日も晴れの日もスタジアムでソンラム・ゲアン(SLNA/ベトナム)の応援を続ける名物サポーターの男性がいる。

国内一の熱狂的なサポーターを持つSLNAだが、ホー・クアン・ナムさんは誰もが認めるSLNAのナンバーワンサポーターであり、クラブのマスコット的存在だ。人々は愛着を込めて彼を「Beo Nam(ふとっちょナム)」と呼ぶ。

(C) bongda, ホー・クアン・ナムさん(手前)

ナムさんは、ダウン症を患っており、今年45歳になるが、子供のように無邪気な性格をしている。病気の影響から発話が不明瞭だが、スタジアムでは他のサポーターに交って毎試合、声をからしてチームを応援する。ホームの試合ではその姿を見ない日はないため、SLNAのサポーターで彼を知らない人はいない。

ナムさんは7歳の頃にサッカーの虜になった。父親にサッカーボールやユニフォームを買ってもらい、自宅で遊んでいた。試合がある日は、病気でも絶対にスタジアムに行くと言って聞かず、どんなに寒くてもユニフォーム1枚しか着なかった。

恵まれてはいないが、誰よりSLNA愛に溢れたサポーターとして、今ではフリーパスでスタジアムに入場できる特別なサポーターとなっている。

ナムさんにとって、クラブの勝敗はさほど重要ではなく、他のサポーターと歓声をあげたり、旗を振ったり、太鼓をたたいたりして、スタジアムの空気と一体となってチームを応援することが何より大切なことだという。

ナムさんはまだアウェイの試合を観戦したことがなく、これまで応援ツアーに出発する他のサポーター達を見送るだけだったが、SLNAサポーターズクラブは現在、ナムさんをアウェイの試合に連れていくことを計画している。

(C) bongda, ホー・クアン・ナムさん(手前)

記事提供元: 「ダウン症の名物男性サポーター、「ふとっちょナム」はクラブのマスコット@Vietam Football

【厳選Qoly】東南アジア最強を決める三菱電機カップで日本出身選手が躍動!活躍する日本出身の5選手を紹介