-そこまでの評価とは知りませんでした。では、タイリーグ全体にさらに日本人選手を求める空気が高まっている感じですか。
岩政選手の影響で、彼のようなディフェンダーをほしがっているチームは本当に多いです。ただ、外国人枠が7人から5人に減ることもあって、日本人選手の数は減ると思いますが。正直、日本人選手はサラリーも高いですし、契約に関して条件もいろいろと細かく言ってくるので獲りづらいという面もあるんです。
日本サッカーを見習いたいという気持ちはありますし、もともと日本人は規律がしっかりしているといういいイメージもあるので、もちろんいい選手ならば獲りたい。でも一方で、同じレベルなら韓国人選手の方が安いし、契約に関しても"うるさくない"から獲りやすいというのは正直あると思いますね。
それから、監督に関しては、日本人は英語ができないというのもネックになっていると思います。
-なるほど、両面があるわけですね。「規律」という言葉がでましたが、やはりそこが日本人に求めるところですか。
そうですね。そこがタイに欠けているところという意識はありますし、変えたいという気持ちはあるんです。インターネットでも、「日本人のいいマナー」や「日本の秩序」について紹介されているサイトがたくさんありますし、サッカーに限らず「日本を見習おう」というのは昔からありますから。
-サッカーでもこの20年でアジアのトップになった日本から学ぼう、という感じですか。
はい。30年前はタイのほうが強いくらいだったのが、日本は頑張ってワールドカップに行ける国になった。すごく弱かったのが本気で頑張って成功した、という一番いい例ですから。タイも本気で頑張って日本のようになろう、と。不思議なことに「韓国のようになろう」とは誰も言わないんですね、やっぱり「日本のようになろう」「日本を見習おう」なんです。