ACL(AFCチャンピオンズリーグ)でJリーグのクラブが苦戦している。

昨年、三冠を達成したガンバ大阪が二連敗でグループリーグ最下位に沈むと、浦和レッズ鹿島アントラーズも揃って連敗。勝利をあげたのはグループE首位を走る柏レイソルだけという状況だ。

ACLの歴史を紐解いてみると、浦和レッズが2007年、ガンバ大阪が2008年と"連覇"し日本勢の高い実力を示した。しかし、以降は韓国、中国、オーストラリア、カタールと他国の後塵を拝んでいる。最近は決勝の舞台に進むこともできていないばかりか、グループリーグ突破にも苦しんでいる。

何故、日本のクラブはここまで勝てなくなってしまったのだろうか?


1.中国やオーストラリアに良質の外国人が集まりだした

Aリーグ(オーストラリア)に元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロが加入した。また、中国超級にもアネルカ、ドログバ、ジラルディーノといった世界的プレイヤーが次々と入団したりと外国人の質が急に高くなった。

元から2000年のシドニー五輪における南アフリカ代表FWベニ・マッカーシー、2005年のワールドユースにおけるオランダU-20代表FWクインシー・オウス=アベイェなど日本は圧倒的な個に対して弱いことは指摘されている。

2009年のグループリーグでは

VS 韓国 4勝1分3敗
VS 中国 4勝3分1敗
VS オーストラリア 3勝1分

だった勝敗は、2013年には

VS 韓国 2勝3分3敗
VS 中国 2勝3分3敗
VS オーストラリア 2勝

2014年には

VS 韓国 3勝2分3敗
VS 中国 3勝3分2敗
VS オーストラリア 3勝3敗

と、今や五分五分の戦いを繰り広げている。


2.2009年にACLのレギュレーション変更が行われた

2009年にACLのレギュレーションが変更された。これにより、グループリーグの組み分けが西アジア・東アジアで分割されたほか、記念参加的立ち位置の新興国がACLに出場することが難しくなった。

結果、日本は韓国、中国、オーストラリアのクラブとより多くぶつかることになった。

2009年から今年度まで、日本が戦った(戦う)クラブの内訳は以下である。

韓国 21チーム
中国 20チーム
オーストラリア 15チーム
タイ 4チーム
インドネシア 3チーム
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今では、グループリーグの多くが「日本・中国・韓国・オーストラリア」という組み合わせである。

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