今シーズンのCL決勝は、史上初めて6月に開催される。例年は5月半ばから5月終盤に行われることが多いのだが、今シーズンのファイナルは6月6日。これにより、決勝に進出したチームは6月の第1週までシーズンが続くことになる。
そして、このわずか数日後にはある世界的なコンペティションが幕を開ける。チリで開催される2015年コパ・アメリカである。
以前Qolyでもお伝えしたことがあるが、今年のコパ・アメリカの開幕日は6月11日である。そう、実はCL決勝のわずか5日後にはコパ・アメリカが開幕するのだ。
FIFAが定めるレギュレーションによれば、選手が燃え尽き症候群に陥るのを防ぐため、各クラブは代表トーナメントが開催される14日前には選手を解放する必要がある。しかし、今回UEFAとCONMEBOLの間ではコンセンサスが取れておらず、どういうわけかこうした無茶な日程となったのだ。
ここで、CLベスト8に残ったチームに所属する主な南米人選手を見てみよう。
アトレティコ・マドリー
・ディエゴ・ゴディン(ウルグアイ)
・ギリェルメ・シケイラ(ブラジル)
・クリスティアン・アンサルディ(アルゼンチン)
・ミランダ(ブラジル)
・ホセ・ヒメネス(ウルグアイ)
レアル・マドリー
・ハメス・ロドリゲス(コロンビア)
・マルセロ(ブラジル)
ユヴェントス
・マルティン・カセレス(ウルグアイ)
・カルロス・テベス(アルゼンチン)
・アルトゥロ・ビダル(チリ)
モナコ
・ファビーニョ(ブラジル)
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PSG
・チアゴ・シウヴァ(ブラジル)
・マルキーニョス(ブラジル)
・ルーカス・モウラ(ブラジル)
・エディンソン・カバーニ(ウルグアイ)
・エセキエル・ラベッシ(アルゼンチン)
・ハビエル・パストーレ(アルゼンチン)
・ダヴィド・ルイス(ブラジル)
バルセロナ
・ルイス・スアレス(ウルグアイ)
・リオネル・メッシ(アルゼンチン)
・ネイマール(ブラジル)
・クラウディオ・ブラボ(チリ)
・ハビエル・マスケラーノ(アルゼンチン)
・アドリアーノ(ブラジル)
・ダニ・アウヴェス(ブラジル)
ポルト
・エウトン(ブラジル)
・ダニーロ(ブラジル)
・マイコン(ブラジル)
・カゼミロ(ブラジル)
・ジャクソン・マルティネス(ウルグアイ)
・フアン・キンテーロ(ウルグアイ)
・アレックス・サンドロ(ブラジル)
バイエルン
・ダンチ(ブラジル)
・ラフィーニャ(ブラジル)
※スアレスは代表チームでの出場停止処分あり
こちらがその選手たちだ。コパ・アメリカに向けた代表メンバーが当然まだ発表されていないため、ここでは招集の可能性が少しでもありそうな選手を全て挙げている。
さて、これらのリストの中でコパ・アメリカ出場チームの主力選手を多く抱えているチームはやはりPSGとバルセロナだろう。
中でもPSGにはブラジル代表の中心的なディフェンダーが勢揃いしており、バルセロナにはチームの核であるネイマールがいる。ブラジル代表監督であるドゥンガにとっては、この両チームが決勝戦にまで残ることこそ最も恐れていたことに違いないが、今回の抽選の結果、その可能性は消滅した。そのことがドゥンガを安堵させている可能性はそう低くないはずだ。
このように、今シーズンのCL決勝の直後にはコパ・アメリカが開催され、決勝のカード次第で代表チームに与える影響もきわめて大きくなるわけだ。
仮にレアル・マドリー対PSGという決勝戦になれば、ブラジル代表の4バック(チアゴ・シウヴァ+マルキーニョス+ダヴィド・ルイス+マルセロ)がいずれも大会開幕数日前に合流という最悪に近いパターンになる可能性もある。
前回大会はウルグアイ対パラグアイというなかなか玄人好みの決勝戦となったコパ・アメリカ。今年度の大会は、直前に行われるCLの決勝のカードによってある程度予想が立てられるかもしれない。