サッカーとフットサル。それは似て非なるものだ。

スローインかキックインか、あるいはオフサイドの有無などルール的に異なる部分は当然のことながら、求められる動き・技術もサッカーとフットサルでは違う。

ただもちろん共通性も高い。特に狭いスペースでのプレーを強いられる現代サッカーにおいて、狭いコートでプレーするフットサルはボールコントロールの技術とともに相手の外し方や崩しのメカニズムを理解する上で非常に優れている。そういったこともあってか、小学生年代に当たる4種では所属のサッカークラブやスクールだけでなくフットサルを同時に習っている子供も今は珍しくない。

また最近では、Jリーグ、さらには日本代表レベルでも本格的なフットサル経験のある選手が出てきている。

2012年のロンドン五輪で活躍した柏レイソルの大津祐樹、そして昨年日本代表にも選出されたヴィッセル神戸の10番、森岡亮太などがその筆頭だ。

彼らはいずれも独特のリズムを持っており、その要因の一つは間違いなくフットサルでの経験にあるだろう。ブラジルなどでも子どもの頃にフットサルをプレーしていた選手が圧倒的に多い。

では実際、フットサルの何がサッカーに役立つのだろうか?

以前から気になっていたところ、先月14日、サッカーライターの北健一郎氏が 『サッカーで大事なことは全てフットサルで学んだ』という著書を発表。タイトルを見た瞬間に「これだ!」と思い、分かりやすいよう有名選手たちのプレー映像から具体的な“有用性"を教えてもらった。

今回はその第1回として、ネイマールのドリブルについてお届けしたい。

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