6月25日、『ABC』は「オーストラリア・Aリーグのニューカッスル・ジェッツでオーナーを務めていたネイザン・ティンクラー氏は、会社を清算することを決めた」と報じた。

ネイザン・ティンクラー氏は1976年生まれの39歳。26歳の時に鉱山で使用する機会のメンテナンス業からビジネスをスタートさせ、その後炭鉱業で財産を築いていった実業家である。

2008年にはオーストラリアの40歳以下の人物では2番目の富豪であると評価された人物で、2010年にはニューカッスル・ジェッツのライセンスを取得してオーナーとなり、ハンター・グループというコンソーシアムを形成して経営を行っていた。

しかし近年は石炭の需要の鈍化から会社の財務状況が悪化していると報じられており、今年に入ってからはニューカッスル・ジェッツでも給与の未払いが発生。

5月21日にオーストラリアサッカー連盟がティンクラー氏のライセンスの剥奪を決定し、後に一時的な経営権の取得を決定した。現在クラブは連盟の主導の下で再建に向けて動いており、新たな大型スポンサーとしてビーチウッド・ホームズとの契約も決まっている。

だがその一方で、ニューカッスル・ジェッツが背負っていた債務は2100万ドル(およそ20億円)にのぼり、銀行にはわずか600ドル(およそ5万7000円)しか残っていない状況だったと報じられていた。

ティンクラー氏は本日行われた会議で解決策が見いだせない状況になったと発表し、会社を清算するための調査をスタートさせたことを宣言。これによってニューカッスル・ジェッツの債権者への返済は不可能になる。

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