6月25日、『AAP』は「オーストラリア・Aリーグと選手協会の間で行われていた団体協約締結に向けた話し合いが行き詰っている」と報じた。

現在のAリーグ選手協約の交渉期限は今年6月30日で終了する。選手協会は今回の更新においてサラリーキャップ制度で定められた給与上限の緩和を求めており、リーグ側との話し合いに臨んでいた。

Aリーグのクラブは、3名(外国人、自国人、若手自国人)のマーキー・プレイヤー以外の選手は総年俸255万ドル(およそ2億8000万円)でチームを構成することが義務付けられている。小野伸二やデル・ピエロなどはマーキー契約だった。

しかし今回Aリーグ側は選手側が求める給与制限緩和案に難色を示し、この要求を認めない方針であるという。

今夏はブリスベン・ロアとニューカッスル・ジェッツが財政難に陥っており、現在でも各クラブは経済的に恵まれた状態にはないのは確か。

しかし選手協会の最高責任者であるアダム・ヴィヴィアン氏はメディアの取材に対して「クラブの経営危機は選手への給与支払いとは関係ない」と話し、このままではリーグ自体のビジョンの欠如につながると警告した。

アダム・ヴィヴィアン
(オーストラリアプロサッカー選手協会CEO)

「現在の提案は、サラリーキャップが賃金を抑制するために用いられているのではないかという選手たちの懸念を悪化させる。強い競争を提供し、リーグを発達するというよりはむしろそうなる。

一部のクラブが背負っている損失は、選手の給与とは無関係で、間違ったマネージメント、稚拙なガバナンスの結果だ。選手たちはもはやこれらの重荷を背負いはしない。

財政的な生存能力とサラリーキャップに相関関係があるかは疑わしい。必要なのは根本的なチェック機能だ」

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