7月29日、『New Zealand Herald』は「各年代のニュージーランド代表チームに存在する無資格選手が16名に増加する可能性がある」と報じた。
先日行われたXVパシフィック・ゲームス(兼リオ五輪オセアニア予選)で出場資格のない選手を起用したことが発覚し、大会から追放されることになったニュージーランド。
準決勝で対戦したバヌアツの抗議を受けて調査した結果、DFデクラン・ウェイン、そしてMFサム・バーフットの2名がニュージーランドを代表する資格を持っていなかった。
しかし、問題はこれだけでは終わらなさそうだ。オセアニアサッカー連盟(OFC)はニュージーランドの実情について遡って調査を行っていることを発表しており、フル代表から下のカテゴリまで合わせて16名の資格違反がある可能性が示唆されている。
特に先日行われたU-17ワールドカップ予選では、ニュージーランドは優勝し本大会への出場を決めているものの、その中には英国生まれが3名、パプアニューギニア生まれが1名含まれていた。
彼らについてもニュージーランド生まれの祖先がいることが証明されない限りは出場資格がなく、もし違反だとOFC、FIFAが判断すれば10月からチリで開催されるU-17ワールドカップの出場権もどうなるかは分からない。
ニュージーランドは2011年にもライアン・デ・フリース(オークランド・シティでクラブワールドカップに出場したウイング)を韓国戦で起用して出場資格違反を指摘されていた。この際には親善試合であったため、何らかの処罰には至っていない。
しかし、それからわずか4年で再び大きな問題が発覚。『Herald』は「ニュージーランドサッカー連盟はFIFAの法令に関するガイドラインを守るというプロセスを投げ捨ててしまったようだ」と苦言を呈している。
ニュージーランドにとって幸いなのは、過去の大会については時効扱いになるという事実だ。昔の出場資格を取り消すことは現実的に出来ず、当該の大会で失格になるだけになる可能性が高い。
しかし、古いデータとはいえFIFAは1988年にメキシコを常習的な出場資格違反を理由として2年の出場停止にした歴史があり、悪質だと判断されれば大きな処罰になるという可能性も捨てきれない部分もある。
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