18日に行われたブラジル全国選手権の第31節で、3位に付ける名門グレミオが下位に沈むシャペコエンセにホームで逆転負けを喫する波乱があった。
シャペコエンセは昨年、1979年以来1部に復帰した地方クラブ。首位コリンチャンスと勝ち点差で離されているとはいえ、奇跡の逆転優勝を狙うグレミオにとって手痛い取りこぼしだが、その波乱を演出したのが2011年にJ2・東京ヴェルディでプレーしたアポジだ。
2点を追う57分、力強いスピードでボックス内に侵入し、PKを獲得して反撃の起爆剤になると、同点で迎えた90+5分、ホームで勝ち点3が欲しいグレミオが前掛かりになるなか、ボールを奪ったシャペコエンセは大逆転を狙いカウンターに転じる。
そこに右サイドを稲妻のような超特急のスピードで駆け上がってきたのがアポジ!
中央でボールを持ち運んだ元柏レイソルMFクレーベル・サンターナからの絶妙のスルーパスに、グレミオの最終ラインと入れ替わるように抜け出し、最後はGKとの1対1を右足で冷静に決めたのである。
格下相手に2点差をひっくり返され、どよめくスタジアム。だがアポジのこのプレーはそれ以上に驚きの、衝撃的な数値を叩き出していた。