U-17W杯は各グループ上位2チームと同3位の成績上位4チーム、合計16チームが決勝トーナメントへ進出できる。

32か国中16チームのW杯と比べ、24か国中16チームが突破できる“緩い”レギュレーションであるが、まだまだ成熟していない年代だけにそれが大会を盛り上げることもある。グループステージの最終日となる25日、グループE、Fの最終節4試合が行われたのだが、そこに大きなドラマが待っていた。

グループEは欧州王者フランスが評判通りの強さでシリアを4-0と一蹴し、3連勝で首位通過を決めた一方、パラグアイ対ニュージーランドの一戦は劇的な結末となる。

互いに1点ずつを取り合い、後半アディショナルタイムへ突入。そのまま終わればパラグアイが2位通過、ニュージーランドは3位だが成績的に敗退が決まる状況だったのだが…

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なんと90+1分、ルーカス・イムリーの起死回生の一発によりニュージーランドが大逆転で2位通過を決定!よもや3位に転落したパラグアイはグループFの結果に運命を委ねることになったのである。

最後の時間帯に行われたグループFの2試合は、ロシアが先日ノイアーばりの飛び出しで話題となったモンドゥリ・ムポト擁する南アフリカを2-0で破り、首位で決勝トーナメントへ進出。この時点で南アフリカの敗退が決定する。

そして、ドラマを生んだのはコスタリカ対北朝鮮だ。こちらも1-1でそのまま行けば北朝鮮が敗退、上述したパラグアイの3位通過が決まるところであった。

だが90+3分のことだった!

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ゴール前でのフリーキックは弾かれるが、混戦の後に最後はチョン・チャンボムが左足で押し込み、北朝鮮が土壇場も土壇場で勝利を収めたのだ。

これにより北朝鮮が勝ち点4で3位に入り、パラグアイを得失点差で上回って決勝トーナメント進出を決めている。

各グループの3位の成績は以下のようになった。

1.勝ち点4(6得点7失点-1)チリ
2.勝ち点4(3得点4失点-1)北朝鮮
3.勝ち点4(2得点3失点-1)ベルギー
4.勝ち点4(3得点5失点-2)オーストラリア
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5.勝ち点3(8得点7失点+1)パラグアイ
6.勝ち点2(1得点2失点-1)イングランド

そしてベスト16の全チームが出揃い、組み合わせも決まった。

ブラジル - ニュージーランド
メキシコ - チリ
ナジェリア - オーストラリア
韓国 - ベルギー
クロアチア - ドイツ
マリ - 北朝鮮
ロシア - エクアドル
フランス - コスタリカ

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