『Supersports』は「ボツワナは、国外脱出を希望していたエリトリア代表選手10名に対し、亡命を許可する判断を下した」と報じた。
エリトリア代表チームは10月13日にボツワナとのアウェーゲームを戦い、3-1で敗北した。その後遠征していたメンバーのうち10選手が帰国を拒否し、ボツワナ政府に保護を求めていた。
着の身着のままの脱出であったため、彼らは不法移民の拘置所で1ヶ月間ユニフォームのまま過ごしていたと言われている。
しかし、最終的にボツワナ政府は、国連の調査結果を検討した上で、彼ら10名に対して亡命を許可するという判断を下したとのこと。
彼ら10選手は軍人であるため、強制的に帰国させた場合はエリトリア政府から極めて厳しい罰則が与えられると推測されていた。
世界でも屈指の独裁的政権が存在しているエリトリアでは現在でも憲法が施行されておらず、事実上無期限の兵役義務が存在するなど、人権的な問題を抱えていることから「アフリカの北朝鮮」とも呼ばれる。
その抑圧的な政治から国外脱出を試みる者が後を絶たず、サッカーの代表チームからも遠征すればするほど選手が亡命するような状況になっている。
2009年には代表チームの13名が失踪してケニアに保護を求め、2011年にはエリトリアのクラブチームの大半がタンザニアへ亡命した。
さらに2012年には17名、2013年には11名が国外への脱出を求めており、遠征すればするほど選手がいなくなる時代となっている。