『The Age』は「メルボルン・ヴィクトリーに所属しているチュニジア代表FWファハド・ベン・ハルファラーは、パリの同時多発テロ事件について語った」と報じた。
チュニジア移民の子としてフランスで生まれたベン・ハルファラー。イスラム教徒の両親によって育てられた経験を持つアタッカーである。
ヴァランシエンヌ、ボルドー、トロワなどでプレーしたあとにオーストラリアへと渡り、現在はメルボルン・ヴィクトリーに所属している。
この事件を受けて取材に答えたベン・ハルファラーは「自分は無神論者だ」と明かし、もう宗教の問題を超えていると話した。
ファハド・ベン・ハルファラー
(メルボルン・ヴィクトリーFW)
「そのニュースを聞いたとき、僕はシドニーにいた。目を覚ましたら妻が僕を呼んで、何が起こったかを教えてくれた。
そのような人々がいるときに、何が出来ようか。何も出来ない。フランスにとっては最悪の出来事であり、シャルリ・エブド事件と併せて1年に2回それが起こった。
僕は家族や友人に言った。彼らはショックを受けていたし、恐れていた。次に起こるかもしれないこと、そして特に来年のEUROで再び起こることを懸念していたからだ。
多くの人々は恐れている。しかし、人は生きていかなければならない。恐怖することは出来ない。
もし家に籠もろうとするならば、それは良くない。フランスは強い国であるが、この2度の事件はとても悲しい出来事だ。
これは僕の国だからと言うことじゃない。何処で起ころうが普通ではない。そんな人々を理解することは出来ないよ。
フランスには多くのムスリムがいて、違った人々がいて、違った文化がある。しかし、その他の人々はその違いを知らない。彼らはムスリムが皆同じだと思ってしまう。
僕は神を信じていない。我々は多くの戦争を見てきたが、それは宗教から起こっているのだからね。
これはもう宗教の問題ではない。そういうことをする人々を理解できないし、意味もない。
何処で何が起ころうとも、そこに自分がいたとしても、生きていかなければならない。家族とともに出かけることを恐れたら、人は生きていけないよ」
「フランスでは多くのことが起こった。毎日、毎年何かが起こる。テロの標的になる場所も多い。フランスには多くの象徴的な場所がある。
エッフェル塔に行ったら、そこには知らない多くの人がいて、警察や軍隊が警備している。フランスでは何処に行ってもそうだ。
それが人生だ。彼らよりも強くならなければならない。愚かな人々よりも」