1月12日から行われてきたAFC U-23選手権もいよいよ最終日を迎えた。決勝戦は我らが日本代表、そして宿敵でもある韓国代表というカードになった。

これまでも多くの戦いを繰り広げてきた対戦であり、日本は常に韓国に苦しめられてきた。特にイ・ドングクらの長身FWを使ったパワープレーでは何度も苦杯を嘗めさせられた。

しかし、今回の韓国代表チームは少し毛色が違う。この年代はこれまでキム・ヒョンを前線で絶対的な存在として起用してきたのだが、今回の大会では1つのオプションという存在になりつつある。

ハイボールは重視せず、ブロック全体を高い位置に上げて強烈なプレッシャーで押し込んでいく。奪ったらダイレクトのプレーを多用した速い攻めにより、相手の守備に綻びを作り出す。

そのために前線は運動量と機動力がある選手を多く起用し、応用を利かせた縦横無尽のポジショニングで圧力をかけていくスタイルだ。

さらに応用という点ではシステムも。4-1-3-2、4-1-4-1、4-2-3-1、そしてフォアリベロを置いた5バック気味のフォーメーションなど、様々なものを使い分けている。

そういう点でいえば、もちろん「日本戦ではパワープレーを使ってくる」ということも考えられるわけだが……

ともかく、今大会の韓国が奪ってきたゴールやチャンスから見てみよう。

これがウズベキスタン戦で先制のPKを奪った場面だ。速いパス回しから左サイドを突破し、クロスでハンドを呼び込んだ。

さらに2点目。左サイドのスペースを突破し、グラウンダーの折り返しからだ。

【次ページ】2戦目からも…