3. 「発見」と「再会」がある

普段なかなか見ることのできないチームに接することができるのも、またCLの楽しみである。

インターネットが普及し様々な情報をリアルタイムに手に入れることができるようになったとは言え、スウェーデンのマルメやカザフスタンのアスタナの試合を定期的に見ている人は世界でもそう多くないはずだ。そうしたクラブの戦いぶりやスタジアムの様子、ユニフォームがCLなら見られる。

名だたる強豪が揃うベスト16だが、今季はベルギー王者ヘントが勝ち残っている。

初出場ながらもグループステージでリヨンやバレンシアといった常連を蹴落とし、見事決勝ラウンドの舞台へと駒を進めたヘント。チームにはスヴェン・クムスやローラン・デポワトルといったベルギー代表デビューを果たしたタレントもおり、指揮官のハイン・ヴァンハーゼブルックも今後のキャリアが注目されている。

ヘントのようなダークホースが旋風を巻き起こせば、CLはより盛り上がるはずだ。

また、そうした見慣れないチームの試合を見ていると思いがけない出会いがあるものだ。

例えば、今シーズンのグループステージに出場していたイスラエルのマッカビ・テル・アヴィヴには、かつてプレミアリーグで活躍したDFタル・ベン・ハイムが所属していた。さらに、ベラルーシのBATEボリソフにはシュトゥットガルトなどでプレーしたアリャクサンダル・フレブがおり、古巣であるバルセロナと対戦を果たしている。

2005-06シーズンのCLでは、アーセナルの一員としてCL決勝の原動力となったフレブ。もしBATEボリソフがCLに出ていなければ、フレブがどこでプレーしているか知らない人も多かったはずだ。

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