昨今、漫画をきっかけにサッカーを始め、プロにまで上り詰めた選手は決して珍しくない。
そんな彼らの誰しもが幼少期に憧れるのは“オーバーヘッド”での得点で、先月、レスターの岡崎慎司が見事なゴールを叩き込んだが、ペルージャ時代にこの大技を決めた中田英寿が「キャプテン翼」に影響を受けてサッカーを始めたことは有名な話である。
一方、1990年代以降急速に普及したテレビゲーム(海外ではビデオゲーム)に触発されて、ゴールを“決めちゃった”選手も現れたようだ。こちらをご覧いただきたい。
美しい弧を描く、ループシュートでのゴールだ。
こちらは3日に行われたブラジル・サンパウロ州選手権のカピヴァリアーノ対サントス、サントスのヴィトール・ブエノは鮮やかなループシュートでチーム4点目のゴールを決めた。
ブエノは2014年のコパ・パウリスタ(ユースの大会)で得点王に輝き、昨年から名門サントスでプレーする21歳の攻撃的MFだ。
そんな将来を嘱望される彼は、2016シーズン初得点を決めた試合後、このように話した。
「自然にいったね。GKをすぐに見て、上手く決めることができたよ。
僕はたくさんのテレビゲームで遊んで、すごく影響を受けた。(だからシュートの場面で)L1+□ボタンを入力したのさ(笑)」
!!!
分かる人には分かるであろう、「L1+□ボタン」というのは世界的な人気を誇るプレイステーションのサッカーゲームで、ループシュートを放つ際に使用されるコマンドのこと。なんとブエノはそのゲームに触発され、今回のゴールを決めたというのだ。
ちなみに「L1+□ボタン」がループシュートのコマンドになっているのは、2大サッカーゲーム(FIFAとウイイレ)とも同じ。ブエノがどちらから影響を受けたのかまでは謎である。