アタランタに在籍するジャンパオロ・ベッリーニは、ユース時代からアタランタ一筋のサイドバックだ。

最終ラインであればどのポジションでも卒なくこなすことが可能な戦術理解力と個人戦術力を兼備、またミドルシュートも得意としている。イタリア代表経験はないが、2002年に開催されたU-21欧州選手権にはアンドレア・ピルロらとともに出場している。

そんなベッリーニは今年3月に36歳となり、アタランタでの在籍も18シーズン目。

今季限りでの現役引退を表明しており、8日に行われたセリエA第37節ウディネーゼ戦はベッリーニにとってホーム最終戦となったのだが、このゲームが特別なものとなった。

1-0とリードされ迎えた19分、アタランタにPKが与えられたのだ。キッカーはもちろんベッリーニだ。

サポーターがエールを送るなか、冷静にこれを決めたベッリーニ。

ベッリーニにとってこれがアタランタでの通算435試合目となる試合だったが、在籍18年間であげたのはわずかに10ゴールほどだ。決して得点力のある選手ではないのだが、ホームスタジアムでの最終戦でしっかりゴールするあたりは“役者”といえるだろう。

試合中でありながらアタランタベンチの選手もピッチ内へと進入し、ベッリーニの周りには歓喜の輪ができていた。

この後ベッリーニは52分までプレーし、サポーターから万雷の拍手を受けながらピッチを後にした。

アタランタの最多出場記録保持者であるベッリーニ。サポーターに愛されたレジェンドが、今年もまた一人スパイクを脱ぐことになる。

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