エデルのプレースタイルとは

190㎝の身長を持つエデル。最大の武器はもちろん、まるで獣のような身体能力である。

実はアカデミカでデビューした際にはバランスが悪く、コンタクトにはむしろ弱みを見せていたほどだった。しかしその後徐々に体を強化していき、まるでケンワイン・ジョーンズのようなアスリート能力を手に入れた。

圧倒的なジャンプ力とスピードを備え、ディフェンダーとのコンタクトでもほとんど負けることはない。コシェルニを振り切った場面はまさに「エデル」という場面だ。

ポルトガルリーグのファンならば、2014年8月のエストリル戦で見せたゴールを覚えているかもしれない。

パワーを生かしたボールキープ、そして勢いあるドリブルでも力を発揮し、守備も怠りすぎない。ただし、反面得点力や安定感に欠けるところが彼の特性だ。

多少雑なお膳立てであろうとも、シュートにまで持って行くことはできる。しかし、それを正確にゴールに決められる場面は乏しく、ミスも少なくない男だ。

身体能力はまさに「プレミア向き」であるが、そのような繊細さの欠如はどうしてもトップレベルで足かせになってしまう。

ただし、間違いないのは「一発がある」ということだ。特にミドルシュートが目立つ選手でもないが、時に何かをやってのける力と思い切りを備えている。

もちろん、それがEURO2016決勝で見せた値千金のゴールを生んだといえるだろう。

プレミアリーグでの失敗により一度大きく評価を落としてしまっていた彼であるが、リールでの復活、そしてこのゴールで人生は大きく変わるかもしれない。

頑強でしなやかな体に秘められたポテンシャルは間違いなく一流だ。

パウレタの引退以来、ポルトガルでは多くのセンターフォワードが期待されながらブレイクし切れないまま消えていった。

今大きな注目を集めているのはゴンサロ・パシエンシアやアンドレ・シウヴァになるのだろうが、彼らもまだポルトガルのトップリーグで結果を残すまでには至っていない。

エデルはこのまま前線の確かなピースになれるのか?今季、パウレタが愛したフランスの地で彼が何をやってのけるか、大きな注目を集めることになるだろう。

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